2008年5月24日

氷山ルリの大航海 神戸公演終了

一昨日、5月22日に神戸文化ホールで行われたミュージカル「氷山ルリの大航海」。
神戸文化ホール 氷山ルリの大航海 高円宮妃久子殿下
本日のブログはそのミュージカル公演を観に行った在校生(匿名希望さん)とミュージカルに出演された織野友貴さんの2名の在校生コメントで構成されています。
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(↓匿名希望さん)
「氷山ルリの大航海」で光の精とペンギン役に出演した舞台芸術学科ミュージカルコース4回生・織野友貴さんに感想をコメントしてもらいました。
私達が目にした華やかな舞台とは異なり、その舞台を作り出す裏側にはたくさんのエピソードやトラブルがあるんだなと文面を読んで感じました。しかし学生や先生方他たくさんの人が協力しあい作り上げた1つの舞台は、とても美しく豪華で雄大なスケールと地球に住むたくさんの生き物について再確認出来たような気がしました。
「ルリ」は夏には大阪公演(※)も控えているようです。
以下織野さんのコメントです。

(↓織野友貴さん)
オーディションで名前が呼ばれたときは、一瞬、頭が真っ白になりました。
本当に嬉しかった。
稽古時間が本当に少なくて、たいした稽古も出来ないままに本番が近づき、先生方の意見の相違に戸惑い、バタバタする時もあったり。でも、初めて全てのキャストが揃っての通し稽古は、なかなかの迫力で、芸大の底力をひしひしひしと感じました。
本番直前に振り付けが変わったり、ギリギリまで衣装を直したり、靴が合わなかったりと、アクシデントは様々
また「子供環境サミット」実行委員会が後援ということもあり、日本に来たインターナショナルな子供達が観ると聞かされていたのに、いざ幕が開いてみれば、たくさんの芸大生
けれども、とてもテンションの高い舞台芸術学科の仲間達の応援のおかげで、本番は凄く楽しかったです。
今回私は二回目の「ルリ」の出演でした。前回よりも「ルリ」のテーマを意識して、心を込めてやれたと思うし、自分の大学での成長を感じられました。色々大変なこともあるけれど、やっぱり「ルリ」が好きだし、舞台が好きだなぁって、再確認出来ました。皆様ありがとうございました。
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お二人ともコメントありがとうございました。
(※)●ビッグブルーミュージカル「氷山ルリの大航海」(大阪公演)

8月6日(水) NHK大阪ホールにて

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2008年5月23日

高円宮妃久子殿下 [鳥の写真]展

もう、ご覧になりましたか。514日(水)から、なんばパークス7階のパークスホールにて「高円宮妃久子殿下[鳥の写真]展」を産経新聞社とともに開催しています。
高円宮妃久子殿下 [鳥の写真]展
高円宮妃久子殿下は国際環境保護団体「バードライフ・インターナショナル」の名誉総裁も務めておられ、本学客員教授として昨年度の講義では鳥の美しさや地球環境保全についてもお話しいただきました。そして、妃殿下の自然の中の命の貴さ美しさを未来に伝えていきたいと言う思いを多くの方々に共感していただこうと、妃殿下ご自身が撮影された鳥の写真の展覧会を企画しました。
高円宮妃久子殿下 [鳥の写真]展
本年1月に間宮吉彦先生、森川潔先生の元にデザイン学科の学生有志が集まり、プロジェクトチームを立ち上げました。2月には学生達と先生方が高円宮家に参邸して、妃殿下に会場模型を前に展示構成をはじめ様々なプランをご説明させていただいただき、妃殿下からも数々のアドバイスをいただくことができました。
高円宮妃久子殿下 [鳥の写真]展
学内においてもポスターなどのデザインは松井桂三先生に、会場に流れる環境音は小山保広先生に協力していただくなど、多くの方々に助けていただきながらこの展覧会を作り上げました。
高円宮妃久子殿下 [鳥の写真]展
会場には妃殿下が撮られた写真82点を展示し、楽しい仕掛けも用意しています。21日(水)、22日(木)には写真学科の2回生と1回生が見学に訪れ、鳥たちの愛くるしい姿を捕らえた写真に思わず声を上げていました。
高円宮妃久子殿下 [鳥の写真]展
28
日(水)まで開催していますので、なんばパークスまで足を運び、鳥たちの愛くるしい表情をとらえた写真の数々を楽しみながら地球環境保全のことも考えていただければと願っています。是非ご来場ください。

●高円宮妃久子殿下[鳥の写真]

会場:なんばパークス7階 パークスホール

会期:514日(水)→28日(水)無休

時間:午前11時→午後7時(入場は午後630分まで)

入場料:

一般500円(65歳以上は400円)

高校生・大学生300

中学生以下及び障害者の方(介護者1名含む)は無料

投稿者:博物館事務室


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2008年5月22日

DINING RENOVATION 3大学合同デザインコンペ優秀作品展

DINING RENOVATION 3大学合同デザインコンペ優秀作品展が学内で開催されています。
この展覧会はセック株式会社、千葉工業大学、広島工業大学と本学が主催となり先に行われたデザインコンペティションの優秀作品32点を展示しています。
セック 大阪芸術大学 千葉工業大学 広島工業大学
テーマは「Dining Renovation?Go Back to the Basic」。外食シーンの空間リノヴェーションの提案です。「リノヴェーション」って何?という方も多いかと思います。よく住宅などの場合には「リフォーム」という言葉を使いますが、建築物などの改造・改築などをさす場合には「リノヴェーション」が正しい英語での表現なのだそうです。
セック 大阪芸術大学 千葉工業大学 広島工業大学
このコンペティションでは「空間デザイン部門」と「ファニチャーデザイン部門」があり、大学生ならではの自由な発想に基づく良く考えられた作品ばかりでした。アイスクリーム屋さんのための椅子だったり、一人だけでも鍋を楽しめる「鍋BAR」の提案だったり、プレゼンテーションもカッコイイ作品ばかりでした。実物大の模型を展示していて目に付いたのは、日陰茶屋の赤い毛氈が敷かれた椅子をイメージしたベンチ。ファニチュア部門賞の「winch」という作品です。完成度が高いです。
セック 大阪芸術大学 千葉工業大学 広島工業大学
最優秀賞は、大阪芸術大学デザイン学科の山下佳宏さんの作品「border『利用者が席を創る飲食店』」という作品です。これも提案の核となる作り付けの家具の一部分が実物で展示されています。これを見れば「アァ、なるほど」と提案の内容が一目でわかります。
セック 大阪芸術大学 千葉工業大学 広島工業大学
実はこの展覧会、320日に新宿パークタワーで行われた作品展の巡回展です。会場内奥にはそのとき同時に行われたデザインフォーラム「NEXT FIND」の様子が映像で流されています。そのときには喜多俊之先生の基調講演もあったようです。

今回のテーマの中にある「Go Back to the Basic」。リノヴェーション提案の前提として「小手先の改善ではなく、今一度、原点に立ち返ることを発想の起点とした」と趣旨が語られています。デザイン活動の中で大切な「原点に立ち返る」ということを課題として経験できる機会は非常に有意義です。こんな経験を繰り返して皆さん成長していかれるんですね。

DINING RENOVATION 3大学合同デザインコンペ優秀作品展
  平成20521日(水)→29日(木) ※25日(日)は休館
  10:00
17:00 ※但し24日、29日は16:00まで
  大阪芸術大学 芸術情報センター 展示ホールにて

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2008年5月21日

海上自衛隊音楽隊採用説明会

本日、海上自衛隊音楽隊の採用説明会がありました。
海上自衛隊音楽隊は、日本国内に6箇所【大湊(青森県)、東京(東京都)、横須賀(神奈川県)、舞鶴(京都府)、呉(広島県)、佐世保(長崎)】あり、国家的行事や式典・儀式に伴う演奏や自衛隊内部の演奏、広報演奏などを行っているとのことでした。

海上自衛隊音楽隊へ入隊のステップは次のとおり
?自衛官採用試験受験 ?音楽職種説明会に参加(9月下旬から10月上旬)
?自衛官合格発表 ?教育隊入隊(4月から4ヶ月間)
?要員適性検査(5月) ?各音楽隊への配属 

音楽隊員の身分としては、
身分:特別職国家公務員(防衛省職員)
職業名:自衛官(海上自衛官)
定年年齢:60歳
位置づけとしては、音楽演奏を専門とする自衛官ということです。
一般自衛官の定年は、54歳ということですから、音楽隊は6年長く活動できることになりますね。

試験科目については、当然ですが、楽器別の実技試験があり、ソルフェージュ(初見演奏・新曲視唱・調音)もあるそうです。隊員に音大出身者が多いことから演奏楽器の技術レベルは、相当高いそうです。「吹奏楽部でやってました」レベルでは、ダメだそうです。さらに学科試験もありますので、その対策も必要とのことでした。

説明会後半は、昨年、広島県の呉音楽隊に入隊したばかりの川村理恵1等海士より、音楽隊についての活動報告がありました。参加した学生達は、実際に活動されている隊員からの説明に熱心に耳を傾けていました。
音大出身の川村さん、大学在学中に将来のことについて考えた時、大好きな音楽をずっと続けたいという気持ちから自衛隊音楽隊への入隊を決心されたそうです。入隊の決め手は、「国家公務員という身分」と「安定した収入」にあったそうです。
一般的に演奏関係の仕事は、時期によって忙しかったり、暇だったりするので、生活や収入において不安定な側面があります。その点、公務員という安定した身分と収入が保障されつつ音楽活動ができるというところに自衛隊音楽隊の魅力があるのだそうです。
さらに付け加えると、衣・食・住も保障されます。つまりタダ!なんです。
楽器にしても支給品があるそうで、驚くことに消耗品(リード)までも支給してもらえるそうです。
・・・・・でも、いいことばかりではありません。
広報活動の一端を担っている関係上、休日となる土日に演奏会などで活動することも多く、お休みがとりにくいとも言っておられました。また、当然ですが、自衛官としての訓練(射撃など)もあるそうで、音楽三昧というわけにはいかないそうです。
海上自衛隊東京音楽隊 中村さん (画像をクリックすると拡大します。)
我が大阪芸術大学からは、平成17年に卒業された中村圭吾さんが、現在、東京音楽隊で活躍されています。本日は、公務の為、お越しいただけませんでしたが、今後のご活躍をお祈りいたします。

海上自衛隊音楽隊に興味のある方は、下記までお問い合わせください。
事前に連絡すれば部隊の見学もできるそうです。
東京音楽隊:03-3700-0136
横須賀音楽隊:046-856-9847
呉音楽隊:0823-22-5511
佐世保音楽隊:0956-23-7111
舞鶴音楽隊:0773-62-2250
大湊音楽隊:0175-24-1695
または、各地区にある自衛官募集事務所でもいいそうです。

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2008年5月20日

デザインフォーラム+「安積 伸」 特別講義

今年度のデザインフォーラム、「movement2008」が518日(日)大阪中之島中央公会堂にて行われました。
デザインフォーラム Design Forum 2008 movement
オープニングセレモニーとして藤間勘十郎氏による長唄「静と知感」が披露され、コーディネーターに喜多俊之先生、ゲストに安積伸氏(プロダクトデザイナー)、佐藤可士和氏(アートディレクター)、文田昭人氏(インテリアデザイナー)、塩見一郎氏(インテリアデザイナー)、間宮吉彦先生(空間デザイナー)を迎え行われました。

>>デザインフォーラムホームページ

今回このデザインフォーラムにスタッフとして参加し、昨日19日の搬出作業を終えた4回生に感想をコメントしてもらいました。デザインフォーラムには昨年と今年の2年連続スタッフとして参加し、今年は就職活動と平行しながら、フォーラムの中核で舵を取ってくれた方です。

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昨年の9月頃から、運営から舞台進行、ゲストの方々のアテンド、展示会場・懇親会の進行や演出、広報、Web製作、当日の受付・案内、各種デザインなど、デザイン学科学生主体で準備してきました。
中之島公会堂という素晴らしい会場で有名ゲストをお招きしての今開催までには、たくさんの困難やプレッシャーがあり本当に大変でした。しかし、参加して学んだこと・得たものは多く、特に前回からのメンバーを中心に長い準備期間の中で培った、コミュニケーションのとれた強いチームワークが成功につながりました。普段を接することの少ない他学年の子とも仲良くなり、本当にメンバーに恵まれたと思います。
第一線で活躍されているゲストの方々とは、フォーラム終了後の懇親会ではお話できる機会もあり、最後には「頑張ってね」「ありがとうお疲れさま」と声をかけていただくなど、気さくで親切な方が多い印象を受けました。フォーラムや大阪芸術大学に関心をもたれ、フォーラムが学生企画だと知ると「素晴らしい!」と笑顔で言ってくださり、嬉しかったです。また、歌舞伎の仕込みの様子を近くでみるなど、貴重な体験も出来ました。
喜多俊之先生をはじめとした先生方、関係者の方々、ゲストの方々、そして何より当日お越しいただいた皆様にこの場をお借りしてお礼申しあげます。本当に、本当にありがとうございました!!来年も開催を予定していますので楽しみにしていて下さい。ぜひデザイン学科の学生の方々にはスタッフとして参加してほしいと思います。
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また本日、デザインフォーラムのゲストとしてお越しいただいた安積伸さんによる特別講義『機能と文脈』が学内で行われました。「機能」と「文脈」については安積さんが日ごろ常に考えている2つのことなのだそうです。
安積伸 SHIN AZUMI プロダクトデザイナー 特別講義
まずはバックグラウンドとして2つのエピソードをお話してくださいました。ひとつは大学卒業後、NECでの3年間のお仕事のことです。「PCエンジン」というゲーム機を開発するプロジェクトチームの中で、日本の企業デザイナーのすばらしい情報収集力やプロダクトのディテールのつくり方など様々なノウハウを身に付けたこと、もうひとつはイギリスに渡ってからステージ(劇場やシアター)デザインを手がける中で非日常を如何につくりあげるかを経験してきたことをお話いただきました。
安積伸 特別講義「機能と文脈」
これらの2つのエピソードは「日常観察・生活観察」から生まれるプロダクトの考え方と「非日常を表現する」考え方、その二つが安積さんの中で奇妙なバランスを保っていて安積さん自身そのことが現在のご自身のデザイン活動を支えているのだと思うとお話されていました。

日本にいる知人・友人から「日本には帰ってこないほうがいいよ」と言われたのをきっかけに、イギリスでインディーズとしてプロダクトデザインの活動を始められました。自分でデザインしたものを→セルフプロダクト→PRも自分でやり→流通にのせる。そんなインディーズのデザイン活動はいろいろなご苦労もあったようです。協力してくれる工場探しから始まって、パッケージングのこと、プレスリリースの作成、見本市への出展、クレーム対応はどうするのかなどすべて自分で動き、手配していくのだそうです。
安積伸 SHIN AZUMI プロダクトデザイン 特別講義
もともとテーブルウェアを手掛けていきたいと考えられていた安積さん。ペッパーミル(胡椒の種を挽いて粉にする卓上で使う器具)から始まったご自身のインディーズの活動のエピソードを紹介する中で「デベロプメントプロセス」(プロダクト商品の開発過程)についてもお話いただきました。
「つくって→考え→つくって→考え・・・」。このプロセスを大切にしているのだそうです。やったことの結果が(次に)反映されて展開していく様子。自分の考えを「予測できない地点」までもっていきたいと思っているから、とにかくやってみる(つくってみる)。「ナイキのCMで使われていたコピー、『Just Do it !』ですね。」とお話されていました。
 安積伸 SHIN AZUMI プロダクトデザイン 特別講義
「テーブルウェア」と「キッチンウェア」の違いに着目された安積さん。テーブルウェアの方がキッチンウェアより「繊細で、所作がエレガントである」という部分からご自身のデザイン哲学のようなものを説明してくださいました。
「プロダクトデザインはよく、色や形・素材感などで語られることが多いが、デザインには形には残らない要素が大切であると思う。デザインにまつわる非デザイン的要素。私は形としては見えないが確実に存在するその何かについて日々考えています。」
そんなお話が非常に印象的でした。このあたりのお話がタイトルにある「文脈」という部分と深く関わっているのだなと感じました。

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