2009年3月10日

Pa-ssage(3月号)更新しました。

Pa-ssage」(3月号)、更新しました。今回は音楽学科ポピュラー音楽コースの鈴木友海さんのインタビューです。高校時代からライブ活動を始め、高校3年生の時のストリートライブは実に年間140回超。「ゆうみ」というアーティスト名で現在非常に活躍されている4年生です。
ゆうみ 鈴木友海 しゃぼん玉 シンガーソングライター
小さい頃から歌うことが好きで中学3年生のときにギターと出会い、以来、弾き語りの楽しさを知り音楽の世界に入っていったのだとか。現在は大阪を中心に出身地の愛知、東京などで活動中。毎週木曜日には天王寺でストリートライブを行っているそうなので、是非、生のゆうみさんの歌声を聞きに天王寺ライブへ行くべし!

大学に入学後、新星堂オーディション「CHANCE2005グランプリに輝くなど数々の音楽コンテストで実績をお持ちのゆうみさん。インタビューの中ではそんな音楽コンテストに臨む時の気持ちなど、素直に語られたゆうみさんの言葉を辿ることができます。

その他、シンガーソングライターとしてのゆうみさんに
 Q.初めて曲を作ったときのエピソードを教えてください。
 Q.現在はどんな風に曲作りをされていますか?

などの質問にも答えていただいています。
また昨年リリースしたMiniアルバム「しゃぼん玉」のエピソードもお話されています。
ちなみにこのアルバムはゆうみさんの公式ホームページ「ゆうみわ?るど」から購入可能です。
>>> ゆうみわ?るど
ゆうみさんの曲を聴いて、彼女が歌を通じて届けたい思いを感じることが一番ですが、音楽という表現を選んだ一人の先輩の思いに近づくための興味深いインタビュー記事になっています。

第4弾となる今回のPa-ssage」。この春、鈴木友海さんも大学を卒業していかれますが、制作を担当してくれているEartHのメンバーにもこの3月で卒業・修了される方がたくさんいらっしゃいます。「Pa-ssage」の企画を立ち上げてくれた三浦大輔さんをはじめ卒業していかれるメンバーの皆様、どうもありがとうございました。ご苦労様でした。

Pa-ssage」の記事には毎回必ず「後輩に向けてのメッセージ」があります。EartHのメンバー内でもきっとそれぞれのメンバーが色々なメッセージを引き継いでくれる後輩の方々に伝えたんだと思います。この世代交代していく様子に「Pa-ssage」という企画名の意味をあらためて考えてみたりしました。
今回のインタビューは世代交代した新メンバーの方々に作成いただきました。ありがとうございます。(文章:岡田真由子さん 写真:荻窪智寛さん 誌面構成:松村聡子さん)
Web
マガジン「Pa-ssage」は「受験生のための情報サイト」からご覧ください。
ゆうみ 鈴木友海 しゃぼん玉 シンガーソングライター

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2009年3月9日

カルメーン・・・、カルメーン・・・。 歌劇「カルメン」’09

3月は毎週末何かしらイベントが予定されています。いよいよ今週末の14日(日)、15日(日)に予定されているのはオペラ公演「歌劇 カルメン」です。本日14号館ホールでは学内で最後となるオケ合わせの練習が行われていました。
歌劇 カルメン オペラ公演 ジョルジュ・ビゼー アルカイック 三原剛 浜畑賢吉 小松一彦
14
号館のステージ上に出演者・オーケストラがひしめく様に配置され、いつもより空間が狭く感じられました。練習会場に入ってスタッフの数にまず圧倒されました。そして出演者の真剣な表情から緊張感が伝わってきました。
歌劇 カルメン オペラ公演 ジョルジュ・ビゼー アルカイック 三原剛 浜畑賢吉 小松一彦
明日は学外の会場で準ゲネプロが行われ、アルカイックホールでのゲネプロは12日・13日、そして本番を迎える予定です。

2日間の公演は1日目(14日)のものが「30回記念 大阪芸術大学オペラ公演」、2日目(15日)のものが「大阪芸術大学 第3回 特別オペ公演」です。演目はジョルジュ・ビゼーの「カルメン」(日本語上演)で同じなのですが、出演者が異なります。2日目の公演はキャストとして藤川賀世子先生(カルメン)、三原剛先生(エスカミーリョ)など教員も出演の予定です。他のキャストも全て大阪芸術大学を卒業後、活躍中の方ばかりです。
歌劇 カルメン オペラ公演 ジョルジュ・ビゼー アルカイック 三原剛 浜畑賢吉 小松一彦
今回のオペラ公演は“大阪芸術大学2009オリジナル版”としての上演です。どんなところが「オリジナル」の構成かというと、まずオペラ本編の前に原作の第III部に基づいた“プロローグ”が置かれていているところです。このプロローグは独唱の下で浜畑賢吉先生が考古学者役を“マイム”で演じるそうで、観客の理解と気持ちの高揚を狙った嘗てない清新、斬新な舞台を目指したのだそうです。
歌劇 カルメン オペラ公演 ジョルジュ・ビゼー アルカイック 三原剛 浜畑賢吉 小松一彦
また“オペラ・コミック”(喜劇的オペラ)という構成でつくられていてその中身もオリジナルです。この“オペラ・コミック”は音楽と音楽の間の対話部分に叙唱ではなく地の台詞が用いられているものです。今回の公演で使われる台詞は本学・文芸学科の高橋睦郎先生と山田兼士先生がこの上演のために新たに訳したものだそうです。演奏学科、舞台芸術学科だけでなく文芸学科の力も要素も加わっている企画。これぞ「大阪芸術大学オリジナル版」です。
在校生、卒業生、教員の総力を結集した上演に乞う期待!

●歌劇 『カルメン』(日本語上演)
 
場所:アルカイックホール(尼崎市総合文化センター)
 
 ※ どちらの公演も午後230分から浜畑賢吉氏と小松一彦氏によるプレトーク開催
 ◇第30回記念 大阪芸術大学 オペラ公演
 2009314日(土) 午後3時開演
 入場無料(要整理券)
 ◇大阪芸術大学 第3回 特別オペラ公演
 2009315日(日) 午後3時開演
 入場料 S席:5,000円(一般) A席:3,000円(一般) B席:2,000円(学生)
 (AB席は当日午後1時より座席引き換え)
 チケット : 電子チケットぴあ 0570-02-9999 [Pコード:311-499]
         ローソンチケット 0570-00-0407 [Lコード:53858]
*両公演ともお問合せ先/マネジメントは大阪コンサート協会(06-6762-2204)です。

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2009年3月7日

サイコフィクション

映像学科の卒業制作展「DAIGEI FILM AWARD 2009 in HEP!に昨日行ってきました。受付で聞いてみると、あいにくの雨と金曜日ということもあってお客さんは少なめ、とのことでしたが、満席とはいかないまでもたくさんの来場者がありました。
DAIGEI FILM AWARD 2009 in HEP! 映像学科 SMG
17時を過ぎてからHEP FIVEに到着したので記録映像『愛と、生きる』の途中から入場。
その後上映された『狐が横切るお釈迦様』、『VILTICE』と2つの作品を観ました。いずれの作品も完成度が高く感心するばかり。

さて、お目当ては1日目のプログラムの特別企画、スクリーミング・マッド・ジョージ先生の特別講義です。講義までの約10分の休憩中、スクリーンにはミュージックビデオがダイジェストで上映されていました。マッド・ジョージ先生の手掛けた特殊美術が用いられた作品の数々にしばし圧倒。先生の世界的な活躍が良くわかりました。
DAIGEI FILM AWARD 2009 in HEP! 映像学科 SMG
ステージの司会者が現れました。顔はゾンビの特殊メイクが施されています。続いて顔から足が突き出た人物、そうマッド・ジョージ先生の登場です。のっけから度肝をぬいた演出です。ステージには他にも先生が制作されたマスクと型取りされたマスクの原型などが用意されていました。その特殊美術の制作物と先生がニューヨークで活躍されていた頃の映像を紹介しながらこれまでの活動とお仕事が紹介されました。
映像学科 スクリーミング・マッド・ジョージ 特別講義 DFA
もともとニューヨークの美術大学で油絵を専攻されていたそうで、大学在学中に『ハウリング』という特殊メイクの映画に衝撃をうけたそうです。それからご自身が絵画で表現したかった世界観を映像で表現したい、そう思われたのがこの世界に入ったキッカケなのだそうです。あの『ポルターガイストII』の白骨化していくゾンビの映像など製作現場のエピソードを数多くお話いただきました。失礼な言い方ですが、こんな先生から学べるなんてホント値打ちがあります。
映像学科 スクリーミング・マッド・ジョージ DFA
特殊美術のお仕事もどんどん進化しているのが良くわかりました。肌に直接塗ってもよいシリコンだとかさまざまな材料の質が非常に良くなっていて、昔に比べると随分やりやすくなっているそうです。CGの合成技術も進化しているので、表現は飛躍的に多彩になっています。

スクリーミング・マッド・ジョージ先生は大阪芸術大学で授業をご担当されるようになってもう4年。2年前は70人ものクラスで特殊美術を指導されていたそうで、その大所帯では思うような授業の進度が見込めなかったそうです。次の2年生は30人程度の人数に限定し、より細かなところまで指導できるような体制を計画されているそうです。
映像学科 スクリーミング・マッド・ジョージ DFA
舞台上ではライブで特殊メイクの実演が始まりました。サルの顔に変身するためのアプライアンス(マスクの部分的なパーツ)を取り付け、皮膚の色とアプライアンスの色の境目を馴染ませるメイクを施していきます。背景には先生が担当されている「特殊映像美術2」の授業風景の映像が流れており、先生は授業の解説もしながら、特殊メイクのコツも話しながら、サルの顔を完成させていきます。
映像学科 スクリーミング・マッド・ジョージ DFA
ビューティーメイクとは正反対のメイクだと説明がありました。表面を均質化するのではなく、緑や青の色を混ぜながら肌のランダム性と透明感を点描で表現していく要領です。
映像学科 スクリーミング・マッド・ジョージ DFA
次には大学の特殊映像美術の授業で使われているパペットが登場です。パペットの種類には大きさや動かし方によって様々な機構のものがあり空気の圧力を使うものや油圧もの、モーターの種類もいろいろあるそうです。これはロッドパペットといわれ、パペットの各部位から伸びる竿を何人ものスタッフで操り動かす人形です。眼球の動きと瞬き、口の開閉はそれぞれ別のリモコンで操作します。

特殊美術の世界を学んでいくにはパペットを使うのが最も合理的だと先生はおっしゃっていました。造形、型取り、動きこの3つを経験することが特殊美術には必須だからです。そしてブルースクリーンの前で撮影し、映像を合成して作品に仕上げていくという工程です。今後はアニメーションのクラスとの連動も考えているのだとか。
個人的には美術学科の彫刻コースの方とコラボしたらもっと面白くなるんじゃないかと思いました。

最後は先生の最新作「BOY IN THE BOX」の予告編が上映され、今後スクリーミング・マッド・ジョージ先生が確立していきと考えられている「サイコフィクション」というジャンルのお話がありました。「サイコミステリー」でもなく、単なる「ホラー」でもない新しいジャンルです。精神分析学的な人間の内面だけを描いたシュール。コメディタッチでしたが、スゴイ映像でした。

SMGFX.JAPANスクリーミング・マッド・ジョージ オフィシャルウェブサイト
http://smgfx-jp.com/

DAIGEI FILM AWARD 2009 in HEP!
 200936日(金)→8日(日)
 会場: HEP HALL(大阪市北区角田町5-15 HEP FIVE 8F
 12時開演→20時終演(予定)
 上映スケジュールは公式HPからどうぞ!
 http://www.daigei-eizou.com/award-2009/dfa2009hep/
 ↑「上映作品ロケ地ガイドツアー」のコンテンツが追加されました。

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2009年3月5日

DAIGEI FILM AWARD 2009 in HEP !

いよいよ明日から映像学科の卒業制作展「DAIGEI FILM AWARD 2009 in HEP!」がスタートします。36日から8日までの3日間、タダで映画漬けの日々を送ることができます。
場所は大阪・梅田のHEP FIVE。こんなポスターが目印です。
HEP FIVE 大森一樹 スクリーミング・マッド・ジョージ
「映画コース」「記録コース」「アニメーションコース」「表現研究コース」それぞれの作品を3日間で合計35本、一挙上映です。そして映画鑑賞だけでなく特別イベントも用意されています。

まず1つ目は6日(金)19:00からのスクリーミング・マッド・ジョージ先生の特別講義「特美講座?別の世界へ?」です。公式ホームページではこの特別講義に先立ち敢行された「特別インタビューの記事」掲載されています。
(公式ホームページ:http://www.daigei-eizou.com/award-2009/

世界を舞台に活躍するスクリーミング・マッド・ジョージ先生に名前の由来からアーティストになったきっかけなど貴重なお話が掲載されています。しかしこのインタビューWEB上には全文は掲載されておらず、「これからの創作活動について」や「学生へのアドバイス」などヒートアップするインタビューの後編は、DAIGEI FILM AWARD 2009の会場で配布されるパンフレットに全文掲載さているそうです。続きが読みたい人は是非会場へ。講演会では、さらにディープなお話に期待できます!
HEP FIVE 大森一樹 スクリーミング・マッド・ジョージ
特別イベント2つ目は7日(土)19:00からの学科長による「大森一樹による公開処刑」。おおー怖っ。大森一樹監督が学生監督を(普段大学で行っている面接のように)処刑しちゃうんだそうです。それも公開で。ひやぁー!
また8日にはお客様のアンケートを基にした「観客賞」などの授賞式も予定されているそうです。

DAIGEI FILM AWARD 2009」は公式ページからスタッフブログも読むことができます。スタッフの学生さんの活躍や日常がわかり親近感がわいてきますよ。
http://ameblo.jp/daigei/
映画好きも、そうでない方も、行けばいいじゃない!
この週末、是非、HEPGO!GO!

DAIGEI FILM AWARD 2009 in HEP!
 200936日(金)→8日(日)
 会場: HEP HALL(大阪市北区角田町5-15 HEP FIVE 8F
 12時開演→20時終演(予定)
 上映スケジュールは公式HPからどうぞ!
 http://www.daigei-eizou.com/award-2009/dfa2009hep/

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2009年3月4日

Positive Taboo 「加賀城 健 展」

もうこのブログでもお馴染みとなったYOD Galleryでは「加賀城健 展 –Positive Taboo」がスタートしています。“前向きなタブー”って一体何なの?その謎を究明するために早速ギャラリーに伺ってきました。
加賀城健 Positive Taboo
ギャラリーの入り口横のタイトルスペースの壁面の華やかなディスプレイがお出迎えです。搬入には実に4日間もかかったんだそうです。内部のギャラリースペースも加賀城さんの制作姿勢を反映しこだわりぬいた展示に仕上がったそうです。

加賀城健 展 –Positive Taboo-
加賀城健さんは本学・工芸学科卒業後大学院に進学され、更に大学院修了後研究員としても1年在籍されていました。大学院を修了される年から京都、東京などで数多くの個展を発表されてきました。工芸の伝統技法を重んじる見方からすると「失敗」とされるプロセスから、新たなアートを展開する工芸作家です。その実験的な制作活動から生まれる造形に美術的な表現の面白さを見出し、そこに独自性を加えて完成された作品には伝統工芸と現代美術を行ったり来たりするような愉しみが感じられます。
加賀城健 Positive Taboo
ギャラリーに入ってまず目に飛び込んでくるのは、その動きのある展示方法です。YODの展示で初めてギャラリーの角を斜めに橋渡し、二つの壁面を繋いで使ってみたのだそうです。一般的には染織の作品は壁面の高い位置から垂らすように床まで拡げて展示することが多いそうですが、ここでも伝統に反抗するように「こだわりの横向き」。そんなこだわりからも加賀城さんの挑戦的な姿勢が窺えます。
加賀城健 Positive Taboo
グルリと見回してみると他の壁面も大小の作品の対比が際立つような大胆なレイアウトで雰囲気の違う作品がずらり。何から聞いていいのか、ちょっと取り乱されました。

染織の技法には例えば友禅染などで用いられている「糊防染法」というものがあります。餅粉と糠(ぬか)を混ぜ、蒸して作られる糊を使っていわゆる“マスキング”をする技法です。加賀城さんはこの糊によってできる斑(ムラ)や罅(ヒビ)の状態を積極的に取り入れる独特の制作方法でその独自性を築いてきました。このプロセスが伝統技法では“技術的に未熟”だったり、“良くないお手本”として見られるのだそうです。
加賀城健 Positive Taboo
正面に展示されている作品『Discharge –かみなりおこし“再生”』の縞模様は加賀城さんの運動の過程が刻まれたものなのだそうです。生地に糊を押し付けて延ばしながら移動するスピードによって糊の厚さに斑ができます。そしてその生地を染めるのではなく脱色するという方法。

加賀城健 展 –Positive Taboo- 
糊を施した後の生地を急激に乾燥させると罅割れてきます。『Crack –はじまればおわる、または“A』のシリーズは、その罅から染み込んだ染料が生地に残す形を使った作品なのだそうです。

また前々から構想はあったそうなのですが、今回のYODでの個展のためにカラフルな作品も挑戦したそうです。薄い布地に落とされる様々な色の染料が生地の上で“陣取り合戦”をしながら染み拡がっていくのを観察して楽しみながら出来上がった作品なんだそうです。薄い生地は2重に重ねて制作するので拡げるとシンメトリーになっています。DMなどメインビジュアルとして使われている作品は『Fold–戦士』。
 加賀城健 Positive Taboo
更に一部をトリミングして左右対称の対の作品として展示されているのが金運がアップしそうなタイトルです。
加賀城健 展 –Positive Taboo-
ギャラリーにいた加賀城健さんは「他力」という言葉を使って「“した”ではなく“なった”」というニュアンスの「偶然性」を大切にしておられることや、「素敵なものが自分の目の前にやってきた時に見過ごしてしまうのではなく、ちゃんとそれに気付ける“目利き”のような部分をこれからもっと鍛えていきたい」、そんなお話をしてくださいました。子供の頃、遊びの中で気付いた「発見」や「面白さ」を素直に受け止める感性がこれらの作品を生み出してきたんだなと思いました。

思いつくままに質問する私に困惑することなく、落ちついて一つ一つ丁寧に説明して下さるような誠実さと堅苦しくない雰囲気の持ち主です。その実験的な独自の制作方法から「正統から外れている」、「特異な存在」として見られてきた作家さんだそうですが、とても穏やかな話し方で攻撃性を感じるような部分は全くありませんでした。ただ良い意味での頑固さがあって「なぜそうじゃなきゃいけないのか」ということを伝統工芸の世界に問い続けてきたんだと思います。

「抑圧されたものが反発で何かを生み出した」とは穏やかではない。「温故知新」、そう考えましょうよ。日本には平和的な良い言葉があるものです。そして、新しい技術も時間が経てば伝統技術に変わるときが来るんだ、そう思います。伝統を蔑ろにするわけではありませんが、美術工芸の世界は何が革新で、何が伝統かを区別するようなフィールドではないなと、この個展を通じてそんなことを考えました。
『「【〔感想〕】」』→カッコつけ過ぎな感想、ですね。(求ム失笑)
加賀城健さん、YOD山中俊広さん、お話ありがとうございました。

●加賀城 健 展 – Positive Taboo –
 200933日(火)→21日(土) 11:0019:00
 閉廊日:毎週 日曜日、月曜日(320日〔金・祝〕は開廊)
 会 場:YOD Gallery (大阪市北区西天満4-9-15) TEL.06-6364-0775

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