タイテツヤさん(大阪芸術大学美術学科96卒)の個展が6月27日から7月2日まで行なわれました。
結婚式を行なっている2人を中央に描き、彼らが持つ漏斗からは契約の徴の虹が現れ、その2人を祝うかのようにひまわりが彼らの方を向いて咲いています。しかし、その背景には大樹を挟み目隠しした天使と擬人化された犬と太陽が描かれています。ブランコの天使が目隠しをしている事は先が見えない不安の徴だととれます。そして擬人化された犬たちは涙を流しながらお祝いの歌を歌っているのでしょうか。この涙はうれし涙ではありませんし擬人化された太陽も不機嫌そうです。作品の色調は多様な色彩を使用しながらもにぶく抑えられ、画面からは憂鬱感が伝わってきます。
今回の作品には、擬人化されたパンダと思われるもの(黒白の配置が一部現実とは異なりますが)と、道化師(鼻の頭が丸く赤い人物)と思われるイメージが登場しています。パンダの印象は可愛らしさでしょう。そのイメージを取り払うように憂鬱そうな表情や酷く悲しい様子が描かれています。

また、道化師に関しても2
作品に登場している事から、アーティストにとって、このキャラクター達は重要な役割があると感じられます。
イラストレーション的絵画表現が私たち観者にとって親しみやすさを感じ、作品に近づくことが出来ますが、しかしその度ごとにアーティストのコンセプトその深淵に導かれてしまいます。その深淵は快楽的な事象には深い悲しみが両義的な事として存在すると私に訴えかけてくるようでした。

報告 加藤隆明教養課程講師 協力 芸術計画学科研究室

『プレゼンテーション』の授業の一環として、毎年行われているキャラクター造形学科
●『ヴァンダリズム』『華美装飾』8月2日(火)から7日(日)※同時開催
●『都海の奥でびっくり魚展』8月23日(火)から26日(土)
●『石の卵』9月1日(木)-から6日(火)

この芸ネコさん、一見何にも興味がないように、いつもバイクのシートの上で寝たりしていますが、
他にも、キャンパス内には芸ネコがたくさんいます。
西村さんの作品は強烈な単色の色彩により構成されており、筆の痕跡とは異なる様子
前川さんの作品は画面にぎこちなく筆を引きずるように線を残し、その後上下左右からその痕跡を消すように絵具を重ね、またその上から筆の痕跡を描くという重層的表面を作っています。表面は透過し複数の層を通して筆致が連動し合うような画面を制作しています。筆を支配する事から脱し、支配されない身体とともに生まれる絵画のようでした。
報告 加藤隆明 教養課程講師 協力 芸術計画学科研究室
今回のフォーラムは、演奏学科学科長でバリトン歌手の三原剛(みはらつよし)先生、同じく演奏学科講師でピアニストの遠藤玲子(えんどうれいこ)先生、またヴィオラ奏者の奥村英樹(おくむらひでき)さんらの演奏でスタートしました。
そして続いては、「大阪芸術大学短期大学部オープンキャンパスリポート」です!
伊丹キャンパスは、同じくメディア芸術学科の小林千奈美(こばやしちなみ)さんがリポートしてくれます!