みなさんこんにちは、ゲイブルです!今日は投稿ブログを紹介します!! 舩井裕回顧展が番画廊で、1月31日から2月5日まで行われました。舩井裕先生は、長らく美術学科の版画コースで多くの学生を育ててくださいました。今日の学生は先生を知らないと思いますのでまずは簡単に紹介します。1932年生まれ、具体美術協会結成に参加、退会。その後デモクラート美術家協会に参加していました。出身大学は芸大、美大ではなく大阪大学法学部出身という経歴をお持ちでした。先生の風貌は、身長はすらっと高く痩せておられスマートな感じでした。物腰は柔らかく知的な雰囲気が漂っていましたが、特徴的なのはヘアースタイルで、俗にいうおかっぱ頭、学生間ではテレビアニメ『小さなバイキング ビッケ』の主人公ビッケ(子供でかわいらしいキャラクター)と同じヘアースタイルだったので、先生のおられない所ではビッケと呼んでいた学生もいました。私はビッケより、ジャッキー・チェンにカンフーを教えるカンフーマスターのようにも見えていました。また、そのような風貌のため渓流釣り(趣味)では、見知らぬ釣り人から名人ではないかと声を掛けられたことを嬉しそうに学生に話していたそうです。また、先生の前髪が目のところで切り揃えてあったので先生の眉毛を見る事ができず、学生間では眉毛がかなり上のところにあり、恥ずかしいからおでこを隠しているのではないかと、今で言う都市伝説まで生まれていました。
舩井先生の代表的作品は、版画で全面黒一色の中、円筒形の輪郭線だけが白く抜けた作品でした。モノクロームにより制作された作品には、シーンとした空気と共に非現実的なものを感じ取る事ができました。作品を観ると背景の上に円筒形があるように見えるますが、モチーフは一定の幅の輪郭線だけで円筒形の中の色彩も背景と同色であるため、フラッツトに感じます。ただ、そのような状態であっても円筒形の輪郭は実際裸眼で見たものとは変わりなく、現実と同様物体の後ろに隠された線は描いていません。本来ならそのような描く方ではイリュージョンが起こるはずなのですが、それは一切伝わってこないのがこの作品の魅力でもありました。
モチーフである円筒形に関連することは、ポール・セザンヌの「自然を円筒、球、円錐として捉えなさい」と後進あてた言葉マルセル・デュシャン他のロボット的人間、アンディー・ウォーホルのキャンベル・スープ缶、関根伸夫の「位相-大地」など次々と思い起こすことができます。しかし、それらのどの作品より、舩井先生の作品はからっぽなのです。今回の展覧会テクスト(高橋亨記述・元美術学科 学科長)には、舩井先生はこのモチーフをカンカンと呼んでいたのを聞いていたと記載されていました。私が思うに、モチーフの日常性を重視しカンカンと呼んでいたかもしれませんが、円筒形の美術史の流れの最終に舩井先生の作品のモチーフがあり、そこには意味も喩もなく、見える世界そのものを捉え、それを「スッカラカン」のカンを被せていっていたのではないかと思えてきました。 会場には多く人たちと共に、大学時代のゼミ生もお見えになられていました。
先生の晩年の仕事は、今までとは大きく変貌し、色彩豊かで余白を重視し躍動的なドローイングになっていました。作品のは小さなスケッチブックに数多く残されていたそうです。大作は作れなくなっても常に制作は続けておられた事が分かります。 報告 加藤隆明 芸術計画学科講師 |
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稲垣元則とENK DE KRAMER展 Oギャラリーeyes
稲垣元即さん(美術学科94卒)とENK DE KRAMER(エンク・デ・クラマー)さんの展覧会が月24日から2月5日まで北区西天満の0ギャラリーeyesで行なわれました。 会場には二人の数点ずつの作品が向き合う様に展示されていました。出品者の作品については、展覧会テキストを掲載します。 稲垣元則さん作品
エンク デ クラマーさんの作品
その境界はあいまいでありながら、対照的な要素が相乗作用によって画面を揺るがし、見る人の内側で何が写るか分からない不安と期待が、エンク・デ・クラマーや稲垣元則作品の魅惑的要素なのかもしれません。 寺脇さやか(美術家) 寄稿者としては、この二人の作家を対峙させるような企画者の意図が気になります。展覧会形式は、個人展やグループ展団体展など様々な形で行われます。造形系学生のなかには、グループ展の経験者も多いと思います。そのグループ展など行なう場合、複数の表現者と同室で行なう為、参加者は展覧会に対し共通の理解をする必要があります。今回の稲垣元則さんとベルギー出身のエンク・デ ・クラマーさんの作品を比較展示するのかをこの企画のアートデェレクター唐木 満さん(美術学科卒)に聞いてみたところ「稲垣氏、エンク氏のお二人共に当画廊が開廊して以来、継続的にご紹介してきた作家ということもあり、これまでの個展とは異なる角度で、それぞれの作品の質を見ることが出来ればという思いからです」ということでした。 報告 加藤隆明 芸術計画学科講師 |
夢が、あふれだす。9つのエピソード
みなさんこんにちは、ゲイブルです!!今日は図書館から投稿ブログを頂きました!! かつてスピルバーグの映画『E.T』で、少年とE.T.(イーティー)が互いの人差し指の先をつけて心を通わせるシーンに、多くの人が感動を覚えました。映画をご存知でない方のために説明しますが、主人公のE.Tはダークな色調のボディとS極とN極のように離れ目を持つ、リアルでグロテスクな風貌をした地球外生命体です。今人気のひこにゃんのような”ゆるカワイイ”キャラクターとはお世辞にも言えません。おまけに、地球人との会話ができないE.T。しかし、少年エリオットとの交流によって人間的な感情が表れ、ジェスチャーや簡単な身体の動きで人間とコミュニケーションができるようになっていきます。そしてついには、二人の間に固い絆が生まれたのでした。 ダウンライトの柔らかな光に照らされて、和やかな表情を見せるロボット。フレンドリーなロボットたちが醸し出す空気は、集まった人を温かく包みます。そんな空気感が、頭も身体もリラックスさせるのでしょうか。課題や論文で煮詰まっていたのが、ふうっと和らいだ感じ。と言ってくれた学生がいました。 写真でもおわかり頂けると思いますが、ロボットと聞けば、まず機能性が重視された業務用ロボットを思い浮かべる方が多いと思います。役立つけれど、どこか冷たい。無機質なイメージですよね。ともだちロボットには、そんなイメージを拭い去るような親和性があります。未知の扉を開ける時のドキドキ感やワクワクした気持ちが湧き、アートを生み出すエネルギーの素をくれた気がします。自分も人の気持ちを和ませるロボットや、快適な環境をつくるロボットを作ってみたいと意欲をかき立てられた人もいて、ロボット研究会の活動内容を紹介したパネルを熱心に見ていました。 開催初日から、学生たちの間で評判になり、日を追うごとに見に来る人が増えました。 ロボットの技術者でなくても…未来をデザインする感性とコミュケーション力そして自由な発想があればできる!! ←ロボットと友達になっちゃってます! ロボットたちはそれぞれエピソードを持っています。一つ一つのエピソードに、学生のロボットデザインに懸ける熱い思いが込められ、こんな素敵なパンフレットになりました。 凍てつくような寒さにも動じない若きクリエーターたちの夢が、閲覧室いっぱいにあふれています。どうぞ皆さん、9つのエピソードを訪ねてみませんか。書架の近くで、のびのびと未来への夢を体現しているロボットに会いに来て下さい。 ロボット研究会のメンバーの一人、デザイン学科3回生の徳尾野 仁さんに研究会の今後の抱負を聞きました。 才木寛之個展 番画廊
加賀城 健 展 transFLAT YOD Gallery
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