2011年11月6日

和田幸展 -揺曳- 番画廊 

wada004.jpg9月26日から10月1日まで和田幸さん(大学院博士前期課程08修了)の展覧会が行われました。
作品のほとんどに人物が登場し、その人物と世界の関わりを表象して来たのが和田さんの作品だと思います。

 

 

wada000.jpg壮大なイメージに覆い尽くされた巨大な絵画。中央下に大きく手を広げた人物の背後には、空とも海ともつかない不思議な空間が植物の文様や羽ばたく鳥、有機的な色面などに覆い尽くされています。両脇には上から下に垂れ下がり風で大きくたなびく幕のようなものが見えます。幕らしきものの表面にも多様な文様で埋め尽くされており画面横に広がるよう構成されています。物語の始まりを壮大なパノラマで見ているようです。

 

 

wada002.jpg背景は五角形の花柄で敷き詰められ、イメージである大きなトンボも同じように花柄で表されています。しかし、鮮やかさの違いで背景からイメージを分け、輪郭線を明るい黄で縁取ることで地と図の関係を明確にしています。

 

wada003.jpgトンボの頭部に目を移すと女性の横顔にも見ることが出来ます。この見え方は偶然ではなく、抽象に近づきながらも具象絵画として成立しているこの作品のなかに何人かの人の姿を見つけることができます。和田さんの作品は、自然のイメージ、動物のイメージ、人間のイメージが重ね合うように描かれているのが分かります。それによりトンボの頭部に女性の横顔が隠されていても不思議ではありません。

 

wada001.jpgこのような作品から、和田さんの世界観が理解出来るような気がします。すべての存在が共有し合う幸せな世界「至福な絵画」であると思いました。

 

報告 加藤隆明教養課程講師 協力 芸術計画学科研究室
 


2011年11月5日

ひみつのおともだち展

みなさんこんにちは!

今回は、ギャラリー展に行ってきたので、その模様をお伝えします!

himitutomo003.jpg今回取材に行ったのは、体育館ギャラリー横のスペースで行われていた
「ひみつのおともだち展」です!このギャラリーを開催していたのは、デザイン学科ビジュアルアーツコースの3回生、大内嬉さんと小谷浩子さんです!

ということでさっそくインタビューしました!

himitutomo000.jpgQこの展覧会について教えて下さい。
A,「ひみつのおともだち展」というテーマで、空想のゴブリンや妖精を想像して描いています。キャラクターの表情やキノコなどの小物を見てほしいです!

Q今後の目標は?
A,今回初めて展覧会をやって、たくさんの人に作品を見てもらえたのでとてもうれしかったです。今後も展覧会をたくさん開催していきたいです!

とのことでした!!

 

himitutomo001.jpg展示されている作品には、2人の個性がとても良く出ていました。想像のキャラクターを描くのは難しいはずです。
その想像の世界から生み出されるキャラクターは、描く人の雰囲気が絵に表れるのかもしれません。

himitutomo002.jpg作品を見ると絵の雰囲気やタッチが全く違いますが、これにも二人のキャラクターが出ているのだと思います。
全く違うタッチの絵ですが、展示された空間では違和感がなく、むしろバランスのとれた展示になっていました。

大内さんと小谷さんが今度は、どんな展覧会を開くのか楽しみですね!!

大阪芸術大学では学生による展覧会がたくさん開かれています、大阪芸大テレビではお伝えできなかったギャラリー展などを今後もブログで紹介していきますのでお楽しみに!

 


2011年11月4日

今週の大阪芸大テレビは?

kosumosu 000.jpg皆さんこんにちは!

秋も深まり、木々が色づいてきていますが、花達も綺麗な姿を見せてくれています。
大阪芸術大学の近く、南河内郡太子町の交差点に大きなコスモス畑があるのですが、いまここのコスモスが凄く綺麗に咲いているんです!
ほとんどは、ピンク色なのですが中には白や紫なんかもありましたよ!自分を主張するように、花びらを大きく広げていました。
コスモスと言えば、最近は「チョコレートコスモス」というのが人気だそうで、8月から10月にかけて黒紫色の一重咲きの花が咲き、チョコレートの香りがするそうです!本当にチョコレートの香りがするのか、気になりますね!

コスモス畑は、大阪芸術大学前の交差点を東の方向に進むと見えて来ます。
皆さんも、綺麗なコスモスを見に行ってはどうでしょうか?

 

1104tv95002.jpgさて、今回の大阪芸大テレビ。
まず初めは、先日、大阪芸術大学の芸術情報センター展示ホールで開催された日韓交流作品展の模様をご紹介します!

1104tv95003.jpgこの作品展は、大阪芸術大学と姉妹校提携を結んでいる韓国・弘益大学校の学生たちの作品と、大阪芸術大学グループの学生らの作品を一堂に集めて展示するもので、今年で26回目。
会場には、絵画や版画、彫刻の他に、写真やガラス工芸など、学生たちの個性あふれる作品93点が展示され、多くの来場者が訪れました。
芸大の学生とは、一味違う個性的な作品が多くありました!是非、番組でチェックして下さいね。

 

1104tv95001.jpgさて、続いては、大阪芸術大学博物館で開催された所蔵品展の模様をご紹介します!
今回は、20世紀を代表する写真家、「アンリ・カルティエ=ブレッソン」の写真展!
ブレッソンは、小型カメラを手に世界中を旅して日常の風景をスナップに収め、決定的瞬間の名手とも言われています。
ブレッソンの写真からは、人々の表情やその時の雰囲気が伝わってきます。
この展覧会の後期展は今月7日から26日まで開催されます。世界に4つしかない貴重なブレッソンのコレクションの数々。
みなさんも是非ご覧下さい!

 

1104tv95000.jpg最後は、大阪芸術大学の学生たちが制作した映像作品をご紹介します!
今回は昨年度行われた映像学科卒業制作展「ダイゲイフィルムアワード」で学科賞を受賞した
山村勇介さんの監督作品、「怒好恋(どすこい)」をご紹介します。
熟年夫婦が繰り広げるアクションコメディ、実際にこんな夫婦がいたら話題になること間違いなしです!

この作品の続きは、OUA-TVのホームページで見ることが出来るので、是非ご覧下さい!

 

 

「大阪芸大テレビ」は毎週金曜、深夜12:35分からサンテレビで放送中!
その他の局でも好評放送中です!
今回も見どころ満載、皆さん是非チェックしてくださいね!!

<<オンエア情報>>

11月4日(金)
奈良テレビ放送 22:30から 
サンテレビジョン 24:35から
北陸朝日放送 25:40から

11月5日(土)
テレビ和歌山 22:45から

 

 


2011年11月3日

大阪芸大メディアキャンパス–開け!アートの扉–

今回は、ラジオ大阪で放送されている「大阪芸大メディアキャンパス–開け!アートの扉–」でアシスタントパーソナリティーとして活躍している、加藤万梨子さんからの投稿ブログです!!

こんにちは!ラジオ大阪OBC1314にて毎週木曜日に絶賛放送中の大阪芸大メディアキャンパス–開け!アートの扉–にてアシスタントパーソナリティを務めている加藤万梨子です!
 
今日は文化の日ですね。祝日ということもあり、お出掛けされる方も多いのではないでしょうか?今週のメディキャンは、演劇界のヒロインがゲストに来て下さいますよ!ぜひ、今年の文化の日はメディキャンを聴いて締めくくってください!

さあ、今週もメディキャンの聴き所をたっぷりご紹介します!

メディキャンと言えばまずはこのコーナー!毎回大阪芸大にゆかりのある豪華なゲストをお迎えして、メインパーソナリティの塚本先生とのトークを繰り広げるこのコーナー「ゲストの扉」からご紹介します!

 

1103medhikyan003.jpg今日のゲストは、大阪芸術大学「舞台芸術学科」ご出身の女優、『羽野晶紀』さんです!

舞台や映画、TVのバラエティ番組からコメンテーター、ドラマまで幅広く活躍されている羽野晶紀さんも実は大阪芸大の大先輩だったのです!

羽野さんは大阪芸術大学の舞台芸術学科に在学中に「劇団☆新感線」に入団されました。同時期に、女子大生タレントとしてバラエティ番組やコント番組にレギュラー出演もされていたんです!90年代には「笑っていいとも!」にご出演されて独特のおっとりしたキャラクターでその人気は全国区へと広がり、今現在も大活躍されています!
今日の放送では、羽野さんの幼少時代のお話から、演劇との出会い、そして劇団☆新幹線で活躍された時代のお話をしてくださいます!

 

1103medhikyan007.jpg実は、羽野さん中学生の時に演劇部に入部されたそうなのですが…お芝居には全く興味がなかったんだそうです!では、なぜ演劇部に入部したのか。その理由にスタジオは笑の渦に包まれました!そんな羽野さんがなぜ大阪芸大の舞台芸術学科に進学し、さらにはあの劇団☆新感線に入団する経緯に至ったのか!ぜひ今日のオンエアで確認してくださいね!
 
きっとラジオの前の皆さんも思わず笑顔になれると思いますよ!

演劇に興味がある方も、劇団☆新感線のファンの方も、将来舞台で活躍したい方も、羽野さんのファンの皆さんも必聴です!
 

 

さあ続いては、関西一円のアートシーンをご紹介する「アートシーンウォッチング」のコーナをご紹介します!
 
今回は、10月8日の土曜日から10日の月曜日祝日までの3日間に渡り開催されました、京都・宇治灯り絵巻2011「宇治千年往還プロジェクト」の様子を振り返ります!

今回は、メディキャンを毎週聴いてくださっている方にはお馴染みの、メディキャンファミリー・大阪芸術大学テレビ事務室の坂本  任さんがレポートして下さいます!
 
皆さん、ぜひ聴いて下さいね!

 

 

さあそして、今日のプレゼント!

 今日は、豪華にプレゼントも二本立てです!

1103medhikyan000.jpgまず一つ目は、大阪芸術大学附属「大阪美術専門学校」で学ぶ学生がデザインしたクリアファイルを6名様に差し上げます!

二つ目は、11月30日の水曜日に開催いたします「大阪芸術大学 特別演奏会」の入場券をペア10組、合計20名様に差し上げます!

プレゼントの応募方法は、今日の放送でチェックして、是非ゲットしてくださいね!

 

さあ、今日の放送はラジオ大阪(OBC1314)にて深夜24時から1時間アート情報満載でお送りします!

もちろん、ラジオドラマ劇場「テアトル山田」のコーナーもありますので、今日の放送もぜひ聴いてくださいね!


2011年11月2日

図書館はあなたの好きな場所ですか。

皆さんこんにちは!

今回は、大阪芸術大学図書館からの投稿ブログです!

図書館はあなたの好きな場所ですか。

 むしょうに本が読みたくなった時や、何となく疲れたかなって時、ボクは図書館に行くことにしています。
 閲覧室の一角(そこはボクの好きな場所)に座って、のんびり風景写真や好きな画集をめくっていると、しだいに心が落ち着いてきます。

 あなたもそんな場所がありますか?
 どんな場所でもいいんです。好きなことに集中できるっていうか、アイデアがひらめいたり、もやもやとした考えがひとつにまとまったり…。なあーんか、ほっとできる場所。

 今、世界はさまざまな問題を抱えながら、巨大な情報体が何であるかを探るように絶えず拡がり、変容し続けているようにボクには見えます。よりよく生きるためにはどう進んでいけばいいのだろう。混沌とする世界の入り口に立つボクたちに、未知への探求心は失わないで!って、エールを送ってくれている場所。それが芸大の図書館です。

 1ミリずつ、近づいてくる。 新時代の図書館は、「本を読む・借りる」、「何かを調べる」ところといった、これまで誰もが図書館に対して持っているイメージを完全に超えています。百聞は一見に如かず!芸大図書館に一歩入ると、”読書抜き”でも、図書館が楽しめます。    
たとえば、閲覧室。日本の伝統工芸を現代の生活の中で楽しく使ってもらおうと学生がデザインした、竹素材の鞄や椅子が展示されていたり(思わずボクは、座っちゃってました)、学習室に隣接する壁には院生が撮った、闇に浮かび上がるトンネルの写真が掛けられていたりと(抑制されたモノクロームの世界に吸い込まれそうになりました)、学科や専門は違っても芸術を学ぶ同志として、大いにボクは刺激を受けています。
図書館が本の提供だけに終わらず、学生と図書館を結びつけるために「学科のおすすめ図書」やカテゴリー検索、貴重資料の紹介など、いろいろ工夫を重ねていることがわかります。どうですか、図書館が少しずつボクたち利用者に近づいているような印象をもちませんか。

 

1102toshokan000.jpgこんなHome madeな図書館を学生の視点から提案する人がいました。様々なジャンルのデザインを手がける近澤優衣さん。彼女は今年3月に本学の博士課程(前期)芸術制作デザイン領域を修了しましたが、在学中から、図書館と学生のコミュニケーションを図るには、どういうアプローチをしたらいいかを考えていたらしく、そこからコミュニケーション自体をデザインにするという発想が生まれました。発想はやがて、修了制作の作品となり、
「図書館で、できること。 図書館が、できること。」- 大学図書館と学生のための双方向からのコミュニケーションデザイン – と題して学内外で発表した後、現在、図書館で展示しています。

 

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図書館をモチーフにした展示は珍しく、デザインを学ぶ人をはじめ、図書館の仕事に就きたいと思っている人、もちろんボクのように本が好きな人など、多くの人に見てもらいたい、イチ押し!の内容になっています。が、どうしても見に来られない人のために、一部ですがここに紹介します。

 

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近澤さん手作りの白い箱たち。新着図書を並べるもよし、芸大生が作ったオリジナルの作品を展示するもよし。実用的であるとともに、この箱が図書館員と利用者をつなぐコミュニケーション・ツールになることをねらいにしているそうです。

 

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館内の案内(ピクトグラム)やお知らせも、伝える側の気持ちがこもったデザインになっています。思わず足をとめて、じっと見入っている学生が何人もいました。

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ルービック・キューブを思わせる「SIGN BOX」。ポップなデザインで親しみが持てます。

 

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近澤さんは、きっと図書館が好きなんだと思います。彼女が作った数々のデザインには芸大図書館への希望が素直に表現されていて、ボクにも何か図書館でできるんじゃないかってやる気が湧き上がってきます。
さる文化人が、図書館は大学の心臓部だと書いていましたが、そんなに堅苦しくなくても、近澤さんがデザインで表現したように、芸大図書館が人と人をつなぐ、うるおいのある場所になったらいいなと思います。そして、知性や感性を磨くためのヒントになる情報をこれからも発信し続けてほしいです。

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図書館で、できること。 図書館が、できること。近澤さんの他にも、この思いをカタチにしようと集まった学生たちがいます。図書館サークル「LIBRARY DESIGN LAB.」のメンバーです。彼らの活動はまたいつか取り上げさせてもらいますが、図書館からのメッセージを館員の皆さんに代わってあなたに伝えます。
–情報の宝庫である図書館で「未知」を「既知」にしてください。芸大図書館はあなたの学びや創造力の素をこれからも提供していきます。– 
もし、何をどう学んでいけばいいのかわからない時、こころが迷子になった時、図書館で過ごしてみてはどうでしょう。コミュニケーションのとり方なんて、考えているより図書館で夢を見つけてみようじゃないですか。

近澤優衣 Works
・ 『大阪芸術大学図書館利用案内』デザイン
・ 『やさしく読める図書館利用案内』デザイン 製作・著作:近畿視覚障害者情報サービス 研究協議会LLブック特別研究グループ・LL編集委員会
・ 富田林市「大阪金剛簾プロジェクト すだれ×アート」(2010年8月,2011年2月)     ポスター・チラシデザイン
・ 障害者施設「四天王寺さんめい苑」イベント ポスター・パンフレットデザイン多数  他

※ 今回展示した作品は、「図書館総合展2011 ポスターセッション」
(於)パシフィコ横浜 に出展する予定です。 
     
過去の図書館総合展 ポスターセッション出展作品は、コチラ→

写真2 – 7 撮影: 三田 周(写真学科2回生)


近澤 優衣 Chikazawa Yui デザイン制作展
2011年9月30日(金)- 11月12日(土)
(於)大阪芸術大学図書館2階閲覧室