〈Pandora℃〉 指導:堀内充・加藤きよ子 振付:高田麻衣 美術:飯島慎一 〈a real instinct〉 振付:澤田由利香 美術:飯島慎一
〈Twinkle divertimento〉 振付:跡田結子・藤田麻衣
〈カルメン〉 再台本・振付・指導:堀内充 指導:下森瑞 美術:舞台美術コース3回生
〈一つ摘んでは、花いちもんめ〉
〈ライモンダ〉『第3幕より祝典の場』 原振付:マリウス・プティパ 改訂振付:堀内充 指導:金繁妙子・芦塚康子
〈パキータよりディベルティスマン〉 原振付:マリウス・プティパ 指導:金繁妙子・小西達子 |
あなたは古典(クラシック)派ですか?それとも「今」を表現する現代芸術(モダン)がお好きですか? バレエと聞けば、「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」を思い浮かべる人は多いと思います。バレエの作品の中で、とりわけ人気の高いこれらの作品は、クラシックバレエの代表作ですが、バレエの領域を超えたコンテンポラリーダンスを皆さんはご存知でしょうか? 2月23日(土)大阪市天王寺区にある大阪国際交流センターにて、本学の舞台芸術学科舞踊コースをこの春卒業する学生達の舞踊公演が催されました。 舞台監督を務める本学舞台芸術学科准教授の堀内充先生のご挨拶にある通り、この公演は、バレエとコンテンポラリーダンスを生み出したモダンダンスの研究と脱領域表現の集大成です。 舞台芸術学科における新しい芸術表現を観ようと会場には大勢の観客がつめかけ、午後5時に開場されると、またたく間に満席となりました。 客席はバレエダンサーを夢みる子供達や若者達、中にはプロのダンサーらしき颯爽とした女性やおしゃれな紳士の姿も見られ、華やいだ雰囲気に包まれていました。やがて、ステージの幕が上がり、ダンサーたちの華麗な舞が披露されると、会場は一気に熱い感動に呑み込まれました。王子役のダンサーの切れのあるピルエット(旋回)で、大きな拍手が起こり、アラベスクの美しさに感動のため息が・・・・・。これぞ様式美の醍醐味! 一方、コンテンポラリーダンスは、現代に生きる人間の複雑に絡み合った感情や心の動きを変幻自在に表現し、新しい感動を呼び起こしていました。 そのひとつ、「Pandora℃」は音楽がピタっと止んだ瞬間の間のとり方や感情表現は、深遠で、ダンサーが時間を支配した一瞬とも言える、素晴らしい作品でした。 また、「一つ摘んでは、花いちもんめ」では、日本の死生観のようなものを感じ取った人は多かったのではないでしょうか。 写真でお伝えできないのが非常に残念ですが、そもそも舞台芸術、とりわけバレエをはじめとする舞踊は、一瞬の美の積み重ねであり、写真で切り取る事の出来ない芸術です。リアルに体感していただくのが一番だと思います。 人間の体がつくりだす動きやポーズを造形的に一番美しく見えるように追求していく舞踊の世界。そこに飛び込んで、日々、努力を積み重ねている舞台芸術学科の学生達は、夢に向かって今日もレッスンに励んでいます。公演を観てくれた子供達や若者達もまた、夢を継ぐ者として、次回の公演を楽しみにしてくれていることでしょう。 |
月別アーカイブ: 2008年2月
虚実皮膜の間 ?その弐-
|
現在、大阪府立青少年会館プラネットステーションでは、現在「プラネットフェスティバル2008」として、錦影絵とループフィルムの上映を見ることができます。 アニメーションの原点ともいえる「錦影絵」の復元と新作の上演に関西で初めて取り組んできた芸術計画学科、錦影絵池田組。今回のイベントでは、「モノが動いて見える仕組み」を確認しながら日本の映像史の出発点を追体験することができます。 まず松本夏樹先生から幻灯機の解説がありました。現代でいうスライドプロジェクターのようなもの「マジックランタン」が日本に入ってきてそれを使っての映像表現が芸能として成立するまでの解説がありました。 いわゆる「活動写真」といわれる日本で始めての動画上映で使われたアニメーションをご紹介いただきました。わずか72コマで制作され、ループ上にしてエンドレスで映し出されるアニメーション。今の時代、何の驚きもない短いアニメーションですが、江戸時代の人々にとっては、モノが動いて見えるだけのことがただただ不思議で面白かったのだろうなと、現代人の感想をもってしました。 その後、池田光恵先生から錦影絵の解説がありました。『風呂』と呼ばれる木製の幻灯機に『種板』と呼ばれるいわゆる「スライド」を仕掛け、和紙のスクリーンに映し出す物語の世界、錦影絵。 錦影絵は映像というよりお芝居に近い。台詞や効果音がライブで挿入され、キャラクターや背景がヴィジュアルとして写しだされ「活動」する。カットイン、カットアウト、フェードーン、フェードアウト、基本的な映像表現は『風呂』の操作と工夫によってすべて可能。驚くほど複雑なヴィジュアル表現が展開します。 現代人の私が見てもスゴイっ!と思ってしまうエンターテインメントです。CGがどれだけ発達しても、このアナログな幻灯見世物が面白く感じることができることには何か理由があるはずです。きっと。映画、映像を学ぶ若い方々には、アナログのいいところ、デジタルのいいところを両方きちんと研究して学んでほしいなと思いました。アナログ万歳! 虚実皮膜の間 –その弐– |
大阪芸術大学グループ卒業・修了作品展
17日に終了した学内での卒業制作展。沢山の方にご来場いただき、ありがとうございました。 …ということで行ってきました。地下鉄中央線「大阪港」駅下車、1番出口より歩くこと約5分。サントリーミュージアムの外壁には、賑々しく本学卒業・修了作品展の垂れ幕が下がっていました。ロビーには大きめの作品数点が、観に来てくださった方を誘導するかのように展示されています。そこからエレベータを使って5階へ。 短期大学部や大阪美術専門学校の作品は新鮮な気持ちで、本学芸術学部の作品も改めてじっくり鑑賞しました。会場が変わり展示の仕方やレイアウトが違うからでしょうか?学内で観た時とはまた違った印象を受けたり、新たな発見もあって楽しかったです。なんといってもこの会場での魅力は3校の作品を同時に鑑賞できることです。 |
芸大OBのギャラリーが西天満にオープン! -YOD Gallery-
|
今回は卒業生の活動をひとつご紹介いたします。 関西では数少ない現代美術のプライマリーギャラリーとして、YOD Galleryが大阪西天満にオープンしました。 現在は開廊記念展として日本を代表するグラフィックデザイナー北川一成さんを現代美術の作家としてプロデュースした展覧会 YOD Galleryのロゴも、なかなかおしゃれです。そのシャープな切れ味、暖かみのある曲線と膨らみの取り合わせは、世界に羽ばたこうという決意の強さと作家を育てて行こうという懐の広さを感じます。 山中さん曰く、「卒業生として、母校大阪芸大にかかわりのある優秀なアーティストの卵はぜひ育てて行きたいと思っています。学生にはもっと街に出て、今のアートを体感してかつ分析した上で、自らの表現と対峙してもらいたいです。」 次回展の作家、町田夏生さん(2005年大学院芸術制作研究科修了)は、山中さんが最も期待しておられる作家のお一人です。DMの絵にも町田さんの感性が溢れていますが、3月にふさわしい展覧会になりそうで、とても楽しみです。 町田夏生展 ?《乙女》の衝動? 今年の本学関係の企画では大学院OG一人、美専OB一人の個展が開催されることになっています。 今後も関西の作家の展覧会を中心に、現代美術を関西から世界に向けて発信していくべく独特の活動をしていきたいとのことです。YOD Galleryのこれからの活動に期待が膨らむばかりです。 YOD Gallery |
OKURIN(オクリン)が「おおさかCBアワード奨励賞」受賞
|
以前ブログで紹介させていただいたOKURIN(オクリン)が、「おおさかCBアワード2007」で奨励賞を受賞しました。 このアワードは大阪府、大阪市、大阪商工会議所、大阪ボランティア協会、大阪NPOセンターなどが実施しているもので、優れたコミュニティビジネス(CB)に対して表彰を行うものです。 このOKURINは「特定非営利活動法人Deep People」が作っている商品で循環型包装資材として、現在、東急ハンズでも販売されています。(ちなみに店頭の販売促進用のVTRはOUA-TVの協力で制作されています。) ↑絵本「サンタクロースの忘れ物」より もともとOKURINのアイデアはデザイン学科の卒業生の卒業制作の提案が元となっていて、そのオリジナリティそのものも評判になっていましたが、今回の受賞は「人と人がつながって形成されていくコミュニティを生む仕組み」だったり、「大学や学生と連携したECO活動をビジネス化していこうという志」に期待が集まったのだそうです。 今後もこのような形で在校生や卒業生のアイデアが世の中でもっともっと評価されてゆくのを楽しみにしております。 |