2008年6月1日

雨の降る展覧会

もうすぐあのじめじめした季節がやってきますね。そうです、梅雨です。
髪がまとまらない、顔がべとべとする、カビが生える、なめくじがでる・・・
なんだか梅雨を思い浮かべるとマイナスなことしか浮かんできません。
プラスなこともいっぱいあると思うんですが。いやはや。
みなさんは雨は好きですか? 嫌いですか?

今、体育館ギャラリーでは美術サークル「アート・ラボ」の展覧会が行われています。
雨の降る展覧会
題して、「雨の降る展覧会」。先取りしてますね?。一歩足を踏み入れるともうそこは「雨」の世界です。平面、立体、空間、音。さまざまな方法でそれぞれが思う「雨」を表現しています。
雨の降る展覧会
最初の部屋は平面の作品が多くサラッとした印象を受けました。天井に吊るされた傘がなんとも良い感じです。真ん中の部屋には参加型の展示があり、みんな思い思いに絵や言葉で傘を彩っていました。ひとつずつ読んだり、見たりしていると真剣に雨のことについて描いている人もいれば全然関係ないことを描いている人もいたり。なかなか面白いです。
雨の降る展覧会
雨の降る展覧会
三番目の部屋は平面と立体の作品が半々くらいで最初の部屋とはまた違った空間になっています。ここでは人形やピンクのカエルといった立体の作品が独特な存在感を放っています。

アート・ラボの部長、河村啓生さんに聞きました。

Q:なぜ「雨」をテーマにしようと思ったのですか?
A
:もともと「水」っていう存在に惹かれていたのと、欧米から見ると少し特殊らしい「日本人の自然感覚」を生かした(表現できる)企画をやってみたいという思いがありました。それで去年の同時期にアート・ラボとデッサン部の合同展として「つがい ?水とお湯?」をやったのですが、そのときに「雨」を疑似体験する方法として吊るした傘の上から「傘にあたる雨音」を流す事を思い付いたんです。そのアイデアを作品か展覧会という形で実現させてみたい、というのがはじまりでした。

Q:河村さんにとって「雨」とは何ですか?
A:僕は今回出品している2作品でそれぞれ全く別の「雨」を提示しています。どのような「雨」かは、実際に観て考えて(感じて)ほしいので言いませんが、どちらも僕にとっては「雨」であると共に、「雨」のひとつの面でしかないと思っています。

Q:「雨の降る展覧会」の一番の見所はどこですか?
A:男子用トイレですら美術館に置けば美術品に成り得るように、どんな作品でも「雨の空間」に置かれることで「雨の作品」になってしまうことが有り得ます。実際、「雨の空間演出があるために、あえて作品に雨のモチーフを入れなかった」という作品も出品されています。雨音を含めた空間演出と部員の作品たちが、どのような響き、あるいは不協和音を奏でているか。個を個として見るだけではなくて、そういった演出と作品の「相乗効果」や「擦れ合い」にも目を向けてほしいです。

と、とても丁寧に答えてくれました。私たちにとって「雨」とは何なのかということをとても深い所まで考えている方です。 河村さんが答えてくれたことを参考にしながら作品を見ていただけたらまた新たな発見や作品との関わり方ができるかもしれませんね。私が一番印象に残っているのは会場全体に流れている音の作品でした(写真に表せないのが悔しい!)。雨の音が心地よく、会場を優しく包み込んでいるようでした。
雨の降る展覧会
ちょうど制作者の河合さんがいらっしゃったので少しだけインタビューをさせていただきました。
制作する上で苦労したことは何かを聞いてみたところ、「展示している作品やそれを鑑賞するお客さんのジャマにならないように、目立たないようにすることが難しかった」とのことでした。

音ひとつで会場の雰囲気も作品の見方もずいぶん違うものになるようです。ちなみに河合さんに雨は好きか嫌いかを聞いたところ、「雨は嫌い」との答えが。しかしこの展覧会に関わり、雨の音の制作をしているうちに「嫌いではなくなった」とのことでした。嬉しい限りですね。
 
私も「雨の降る展覧会」に行ってみてから雨に対する考えがちょっとだけ変わったような気がします。ちょっとだけ雨の季節が楽しみになりました。

●雨の降る展覧会
5
28()→62日(月) (※61日はお休みです)
10:00→19:00
(最終日は15:00まで。)
体育館ギャラリーにて開催されています。開催期間が残り少ないのでお急ぎを!
雨の好きな人もそうでない人もどうぞ足を運んでみてはいかがでしょうか?

投稿者: とも (芸術計画学科・2年)

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2008年5月31日

中之島演劇祭2008

今月発行されている「大阪芸術大学グループニュース」でも触れられていますが、大阪芸術大学グループのサテライトキャンパス78日、大阪中之島にオープンすることになっています。「ほたるまちキャンパス」と名前が付いています。
場所は、朝日放送の本社移転に伴い開発されたところで、今後情報発信のエリアとなっていくところです。そこに「リバーフォーラム」というビルがあり、その3階のフロアのおよそ2/3のスペースを多目的に使用できるというものです。ちなみに同じ階の残り1/3のスペースは慶應義塾大学がリバーサイドキャンパスとして使用するそうです。

現在、朝日放送新社屋完成記念のオープニングイベントとして開催されているのが「中之島演劇祭2008」。このエリアに新たに開館している「ABCホール」で、8つの劇団の公演が予定されています。そのうち2つの劇団がこの演劇祭で活動を再開することになったのは、4月に新聞などでも話題になっていました。

その演劇祭に昨日(30日)から登場しているのが「売込隊ビーム」。1996年、大阪芸術大学在学中だった「山田かつろう」さんを中心に旗揚げされた劇団です。サイトのプロフィールによると、
「ブラックな長編、ライトな短編を交互に上演するというスタイルを確立。・・・(中略)・・・自称『関西で二番目に注目されている若手劇団』・・・」

今後自他共に認める「関西で一番注目されている若手劇団」となるように頑張って関西演劇を盛り上げていってください。「売込隊ビーム」の公演は明日まで。詳しくは「中之島演劇祭2008」のホームページで!
中之島演劇祭2008」HP

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2008年5月30日

ガンバッテマス、忍術研究会

今日は朝からすっきりしないお天気でした。雨が降るのかな?って思わせる、湿度。もう梅雨入りなのか?いやいやまだでしょ。結局、雨は降りませんでした。
忍術研究会 忍研 NHK取材 お昼の公演
さて、そんなお天気の本日、お昼休みに学内の「銀河系広場」にて忍術研究会の公演が行われていました。タイトルは「The Earth」。いつもの感じの脚本とは違い、今回はコンピューターゲームの中の世界のお話でした。
忍術研究会 忍研 NHK取材 お昼の公演
忍術研究会は『殺陣』(たて)、いわゆるチャンバラをメインにした舞台活動を行っているクラブ団体です。舞台制作、音響、アナウンス、もちろん出演(アテレコ含む)もすべて、多くはない部員数でこなしています。皆さんヒジョーに頑張っています。
忍術研究会 忍研 NHK取材 お昼の公演
今日はその忍術研究会のテレビ取材の為、NHKのスタッフの方々が来られていました。朝から大学内の様子を撮影されたり、公演の様子、クラブボックスの様子などを撮影されました。取材は本日だけではなく、来月14日、29日にも取材の続きが予定されているそうで、次回は「安田大サーカス」の方々がリポーター?として大阪芸術大学にやってくるのだそうです。(放送予定はまだ決定していません。)
忍術研究会 忍研 NHK取材 お昼の公演
今日のスッキリしないお天気のせいか、ギャラリーはそれほど多くありませんでした。
次回の公演のときはたくさんのお客で盛り上げてあげましょう!

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2008年5月28日

5月の備忘録

もうすぐ5月も終わりです。進学説明会などが本格的に行われるシーズンで出張の機会が増えており大学内で過ごす日が少なくなっています。そのためブログも在校生や他部署の方の協力を得て今月もできるだけ更新してきました。さて、本日は今月のブログでタイムリーに紹介できなった出来事を2つ、備忘録的にご紹介させていただきます。

522日(木)、元・モーニング娘。の「よっすぃー」こと吉澤ひとみさん、ハンパねー実力派お笑いコンビ・トータルテンボスが取材のため大学に来ました。
今回の来校は毎週水曜日深夜2429ON AIRの「わおーん!」(読売テレビ系)のロケです。テレビアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』の5代目主題歌を担当している「50回転ズ」をゲストにした放送が6月に予定されているそうで、「では彼らの出身の大学を見に行こう!」ということで彼らの学び舎を取材に来られました。
ザ50回転ズ」のプロフィールでは、富田林の「大阪ロックンロール少年院」に収容されていた、
徳島の酔いどれ「ダニー」(G・Vo出雲の妖怪「ドリー」(B・Vo浪速のドラ息子「ボギー」(D・Vo)の3人が少年院にて奇跡的に出会い結成した(ウィキペディアより)、となっていますので、彼らの本当の過去は明らかにしないほうが良いようですね。でも陰ながらご活躍応援しております。

524日(土)、産学協同ドラマ6弾の出演者オーディションが行われました。
毎年、恒例になった
KBS京都・サンテレビ・t v k産学協同企画ドラマシリーズの第6弾。今年は「トレジャーハンター/キャンパスの秘密」(仮)が予定されています。今回の主要キャストは5名だそうでそのうち4名を今回のオーディションで決定する(した)のだそうで、舞台芸術学科の在校生約40名がオーディション会場に集まったそうです。
タイトルはまだ「仮」の状態ですので変更があるかもしれないとのことでしたが、タイトルからすると以前の産学協同ドラマ「探偵オブ・マイハート」や「お宝デイズ」にテイストが似てくるのかなぁ?なーんて邪推しちゃいます。でも私の浅い想像はいい意味で裏切られることになるでしょう。きっと。とても楽しみです。

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2008年5月27日

「温と色」展

52226日まで体育館ギャラリー2で行っていた「温と色」展に最終日の26日に行ってきました!!美術学科抽象コース4回生4人による展覧会です。
「温と色」展
会場に着くとノリノリな音楽が流れていました。癒し系の静かな音楽が流れている空間の展示は見たことがあったのですが、ノリノリの音楽が流れている空間での展示は初めてだったので、新鮮で面白かったです。その音楽が作品への想像をさらに膨らませてくれたと思います。
では、今回の主役たちの紹介をしていきます。

「温と色」展
●右2つの作品の作者、瀬戸美久萌(せとみくも)さん
彼女はアクリルガッシュの鮮やかな色を使って動物の絵を描いています。口を大きく開けているワニ、どっしりと構えているカエル・・・・彼女の作品はインパクトがあり、見ていると生命の力を感じます。

●残りの作品の作者、土谷菜緒(つちやなお)さん
彼女は油画で顔のない絵を描いています。笑っている、怒っている、悲しい、楽しい、などの感情の可能性を、彼女の作品を見ていると感じます。また、水彩で水を走らせた下地を描き、その上に顔を描いている作品も出しています。こちらは自由な水彩の動きが表情をつけてくれているので、そこが面白いと思いました。

「温と色」展
●左2つの作品の作者、豊田真実(とよたまみ)さん
彼女は油彩で風景画、想像の日常を描いています。色合いが暖色系と寒色系なので、両方見たときにそのときの気分で引き込まれる作品が変わりそうな気がしました。ちなみに私の今日の気分的には暖色系の作品に心奪われました。私が行った時に豊田さんがいらしたので、少しお話しました。彼女は個展を開くために現在作品制作を頑張っているそうです。

●右2つの作品の作者、奥川明都佐(おくがわあずさ)さん
彼女もギャラリーにいらしたので作品についてのお話を伺いました。右から2つ目の作品「自立」は親指が半分切れた状態の絵になっています。半分切れていることが親からの自立という意味が込められています。両方の作品の意味を聞いて作品に見入ってしまいました。そして、作品を見ながらいろいろと考えてしまいました。彼女は近々始まる教育実習に向けて今、準備を頑張っているそうです。

「温と色」展を見て、4人それぞれの色彩と形から生まれるさまざまな熱を感じることが出来たと思います。展示は終わってしまいましが、彼女たちの今後の活躍に期待したいですね。

投稿者: おりえ (芸術計画学科・3年)

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