2019年6月17日

「名探偵コナン」プロデューサー 諏訪道彦さん 特別講義!

今日のブログは、アニメのプロデューサーとしてご活躍の諏訪道彦さんによる特別講義の模様をご紹介します!


アニメーションの制作には、監督、キャラクターデザイン、音楽、編集、脚本、演出など、さまざまなスタッフが関わっています。
その中でも、プロデューサーは最も重要な人物となります。
良質な原作を見つけたり、優秀な監督を連れてきたり、制作費の調整や売り上げを伸ばす戦略を提示するのも、プロデューサーの仕事です。
 
諏訪さんは、1983年に読売テレビへ入社。
1986年よりアニメのプロデューサーとして活躍されています。
これまでに手がけられた作品は、「ロボタン」「シティーハンター」「YAWARA!」「金田一少年の事件簿」「魔法騎士レイアース」「結界師」など。
そして、諏訪さんと言えば「名探偵コナン」です!
テレビアニメ第1作から劇場版最新作に至るまで、企画・チーフプロデューサーとして「コナン」の全てに携わられてきたスゴイ方なんですよ!
 

幼い頃から「コナン」を観て育ってきたブログ担当。
今回、諏訪さんが大阪芸術大学へお越しになると聞き、カメラ片手に駆けつけました!


番組をたい焼きに例えると、頭から尻尾まで餡子でいっぱいにしたい
1989年から1992年まで放送された「YAWARA!」では、その日のストーリー終了後に「バルセロナオリンピックまであと○○日」と書かれたカウントダウンで締めくくるコーナーを設けるなど、諏訪さんは番組のラストまで手を抜きません。
「コナン」にも「Next Conan’s HINT」というコーナーがあり、次回の推理のヒントを紹介する他、キャラクターたち(基、声優の方々)による数秒間のコミカルな掛け合いが用意されています。
この企画も、諏訪さんが考えられているのだそうです!


また、オープニングの序説やサブタイトルの演出、CMを挟むタイミングなどにも拘りが!
番組の隅々にまで気を配った制作をされていることを、伺い知ることができました。

学生たちからも、「プロデューサーの意見はどれくらい作品に反映されるのか?」「主題歌はどうやって決めているのか?」「劇場版の制作期間は?」など、次々と質問が飛び出しました。


プロデューサーは人と人、人と会社、会社と会社の”架け橋”」「素晴らしい作品を届ける”送り手”」だと教えてくださった諏訪さん。
「コナン」が20年以上も人々に愛される作品となったのは、諏訪さんが最高の送り手でいらっしゃるからだと感じました。
 

最後に、諏訪さんへ「プロデューサーをめざす学生はどんな勉強をしたら良いか」伺いましたので、お伝えします!
「今何が流行っているのか、どんな風が吹いているのか、自分なりの感覚を持つこと。
漫画でもテレビ番組でも、連載(番組)が始まる時、そして終了する時に注目して、どういう理由でその作品がつくられているのか考えること。
その経験を重ねていくことで、今、一番みなさんに望まれているものを送り出す感覚が磨かれるんじゃないかと思っています。」


諏訪さん、大変貴重なお話をありがとうございました!!
土曜夕方の放送が一層楽しみになりました。

 

投稿:島田(学生課)


2019年6月14日

さて、今週の大阪芸大テレビは?

今年も、大阪芸術大学舞台芸術学科特別公演の開催が決定しました!
今回の演目は「十一ぴきのネコ」。
元々は絵本で、1969年に井上ひさしさんの脚色で人形劇がつくられ、1971年には舞台化されました。

“井上ひさしの「十一ぴきのネコ」を上演しようとしている、野良ネコのような役者達の物語”!
今年も引き続き、舞台芸術学科教授の内藤裕敬先生が演出を担当されます。
一体どんな舞台になるのでしょうか!?

>>場所や日程などの詳細はコチラ
 

さて、今週の「大阪芸大テレビ」は…

<特集>大阪芸術大学特別公演日本三文オペラ」ダイジェスト

2018年に上演した特別公演の模様を、ダイジェストでご紹介します!
昨年度は、芥川賞作家の開高健さんが1959年に発表した小説「日本三文オペラ」を舞台化。
かつて、大阪城の近くに広がっていた軍需工場の跡地で生きた人々を演じました。

お見逃しなく!!
 

<<オンエア情報>>

2019年6月15日(土)
奈良テレビ    18:15~18:30
テレビ和歌山   22:40~22:55

2019年6月16日(日)
サンテレビジョン 22:30~22:45

>>【公式】大阪芸術大学テレビ YouTubeチャンネル

 

投稿:島田(学生課)


2019年6月7日

さて、今週の大阪芸大テレビは?

今週の「大阪芸大テレビ」では、新キャスターが登場!
担当するのは、放送学科4年生の南喬之さんです。
今年3月放送の特集でも、大阪芸術大学卒業制作展の模様をリポートしてくれた南さん。
今回は初めてのスタジオ出演となります!
南さんのキャラクターにも注目してご覧くださいね♪
 

さて、今週の放送内容です!

<NEWS>学生によるピアノ演奏会
<OUAシアター>「Re Dream
 

みなさん、お見逃しなく!
 

<<オンエア情報>>

2019年6月8日(土)
奈良テレビ    18:15~18:30
テレビ和歌山   22:40~22:55

2019年6月9日(日)
サンテレビジョン 22:30~22:45

>>【公式】大阪芸術大学テレビ YouTubeチャンネル

 

投稿:島田(学生課)


2019年6月6日

所蔵品展「蓄音機時代 -国産蓄音機とレコード-」

現在、芸術情報センター1階展示ホールでは、大阪芸術大学所蔵品展「蓄音機時代 -国産蓄音機とレコード-」を開催中です!


大阪芸術大学には300近い蓄音機が所蔵されているのを、みなさんご存知でしたか?
2016年までの間は、毎年約1回のペースでこれまで15回、蓄音機を紹介する所蔵品展を行ってきました。

今回、3年ぶりに蓄音機が所蔵品展にお目見え!!

ブログ取材を重ねるうち、私もだんだん蓄音機に詳しくなってきました。
しかし、今回の展示はこれまでとはちょっぴり雰囲気が違う…?

 

それもそのはず、今回は「国産蓄音機」ということで、日本で製造されたものが中心となっています。
日本製の蓄音機をテーマにした所蔵品展は、2007年にも行われていたそうです。
蓄音機と言えばラッパのような形のホーンが印象的ですが、国産蓄音機は小ぶりなキャビネット型が多いように見受けられます。
日本の家庭で使用していたことを想像すると、大きなものでは置き場所がなかったのかも知れませんね。
 

さて、蓄音機について紹介させていただきます!
蓄音機を発明した人物と言えば、みなさんもご存知のトーマス・アルバ・エジソンです。
1877年に円筒式蓄音機フォノグラフを発明し、声の録音と再生に成功しました。
その仕組みは、円筒に錫箔(すずはく)を巻き付けたものを手で回転させ、録音針を押し当ててできる溝の深さの変化で音を記録するというもの。
しかし、錫箔を剥がしてしまうと再生できなくなるため、保存することはできないものでした。


その円筒が改良され、ボール紙製のものに蝋を塗って音溝を削り込んでいく方法が開発されました。
この蝋管のレコードは、録音したものを再生し、保存することができました。

1887年には、エミール・ベルリナーが、円盤ディスクを発明。
左右に揺れる溝を記録する方式で、大量制作が可能になりました。
こうした開発によって、20世紀を迎える頃には蓄音機とレコードが世界中に普及していきました!


日本で蓄音機という訳語で呼ばれるようになったのは、1889年頃からだそうです。
横浜の貿易商 フレーザー商会がエジソン社の代理店となって蓄音機の輸入を始め、日本各地で蓄音機を使って有名人の声色や歌舞伎の一節を聴かせる見世物商売が流行しました。

しかし、輸入された外国のレコードだけでは、なかなか販売は伸びなかったようです。
そのため、欧米のメーカーは録音技師を日本に派遣し、出張録音を行いました。
当時人気のあった義太夫や浪花節など、日本人が好むレコードを製造して、徐々に日本の家庭に蓄音機が広がっていきました。


国産の本格的な蓄音機とレコードの製造を開始したのは、1907年に設立した日米蓄音機製造株式会社(のちの日本コロムビア)です。
ニッポンノホン」と名づけられたブランド名で、1910年頃から蓄音機が製造されるようになりました。


ここから、日本の蓄音機はどうなっていったのか…?
気になる方はぜひ、会場で実際にご覧ください!!
 

最後に、日本独自の面白いレコードをお届けします!


こちらは、円盤でも円筒でもない「音帯」と名づけられたセルロイド製のエンドレスフィルム状のレコード!
標準的なSPレコードの収録時間がおよそ3分~5分程度なのに対して、30分以上録音可能なものだそうです。
あまり知られていない貴重なものなので、みなさんにもぜひ見ていただきたいです。


 

令和元年度 大阪芸術大学所蔵品展
「蓄音機時代 -国産蓄音機とレコード-」
会期:2019年6月6日(木)~20日(木)※日曜休館
時間:11:00~18:00
場所:芸術情報センター1階展示ホール

 

投稿:島田(学生課)


2019年6月3日

NEW TENDENCY 未来への潮流 喜多俊之展

本日のブログは昨年竣工したアートサイエンス学科の新校舎、30号館で開催されている展覧会のご紹介です。
 
 

NEW TENDENCY 未来への潮流 喜多俊之展
プロダクトデザイナーで、本学デザイン学科教授の喜多俊之先生は、イタリアと日本でデザインの制作活動をはじめ、家電、ロボット、家具、家庭日用品、伝統工芸品に至るデザインで多くのヒット製品を生みだされています。
作品の多くがニューヨーク近代美術館など世界のミュージアムに永久収蔵されています。

ニューヨーク近代美術館、及び、パリ・ポンピドゥーセンターに永久収蔵されている喜多俊之先生の作品、ウィンクチェアーやキックテーブル、マルチリンガルチェアや、ミュンヘン州立近代美術館や世界的なデザインミュージアムに永久収蔵されている作品も、会場で一同に勢揃いし、とても珍しい展示となっています。

展覧会初日には、喜多先生によるNEW TENDENCYコンセプトトークも開催され、多数の人にお集まりいただきました。定員100名でしたが、予想を超える人数になりせっかくなので、急遽イスを出して対応、先生のお話しを伺いました。

   

展示されている作品やコンセプトのお話しや、最近取り組まれている伝統工芸のデザインについてもお話しされました。伝統工芸というと古いイメージを持ちやすいですが、今は技術の新化や今までにない新しい技術ができ、それによって新しい素材が生み出されているそうです。
そういった新しい素材(マテリアル)だから生み出されるデザインもあるそうです。
先生のお話をされている中に小さく写っている、緑色のイスも実はそのひとつ。素材はぜひ会場でご確認ください!

作品を少しご紹介します。

30号館に入って真ん中に置かれている、メインとなる作品は MINERAL SPACE 「鉱物空間」
(1986)。こちらはパリのポンピドゥーセンター設立10周年記念展として展示公開された作品です。新しい時代にどのような住空間が必要とされるのか、未来に向けての潮流をテーマに建築家やデザイナーが招かれた展示会で発表されました。
広さ16㎡で鉄とアルミニウム、銅、コンピュータ、電気エネルギーなど主原料は鉱物。壁面にはEL画面が備わっていて電子機器を通して光や映像が表現され、人々の心の中のイメージに大きく影響されます。

一方こちらは自然素材を使った1.8㎥の宇宙 CEREMONY SPACE「二畳結界」(1986)。
中に座ると心が落ち着き、瞑想の空間をイメージできます。二畳のこの空間は、漆を塗った木の柱と畳からなり、すべてが植物の空間です。畳の文化と精神の部下のメモリーとして提示されました。
中に座った学生さんは、特別な空間に感じるとのこと。とても居心地が良いそうです。

「SARUYAMA」(1989)
座る、寝転ぶ、とい人間にとって基本的な動作は、生活環境が変わっても不変ではないか」という考えのもとにデザインされました。座ったり、寝転んだり、自分の場所を探すことが出来て、よじ上ることも出来る。まるで猿山のようで、それをネーミングとされたソファです。

代表的なものをご紹介しまいしたが、作品はほかにもまだまだ展示されています。ほとんどの作品が実際触ったり座ったりしていただけますので、ぜひ実物をみていただきたいです。
展示空間となる校舎も、建築家で本学建築学科客員教授の妹島和世氏が設計し、話題となっています。新たなアートを生み出す空間で、喜多俊之先生の代表作をご覧ください。
 
 
 

NEW TENDENCY 未来への潮流 喜多俊之展
会期:2019年5月24日(金)~6月29日(土)10:00~17:00
   *休館日6月2、9、21、23日
場所:大阪芸術大学30号館(アートサイエンス学科棟)
入場料:無料
詳細はHPで→http://www.osaka-geidai.ac.jp/geidai/kh/kitatoshiyuki/

 
 
投稿:中村(企画広報部)