先日、病院内の壁に素晴らしい絵をデザインしてくれたとして、
初等芸術教育学科、美術学科、デザイン学科の学生たちが、堺市立病院から表彰されました!!
今回プロジェクトは、堺市立病院からの依頼で「小児病棟の壁面をアートで飾り、子どもたちが過ごしやすい環境にしたい」という企画を依頼されたことから始まったそうです。
医療とアートがコラボレーションすることで、心の癒し、精神的なやすらぎを与える効果が期待されるはず。まず初等芸術教育学科にこの企画の話が持ち込まれ、美術学科やデザイン学科とも協力して今回のプロジェクトが動き出すことになったそうです。スタッフは約50人にもなったみたいですよ!
今回プロジェクトに携わった学生2人に感想を聞きました。
学生代表の美術学科4回生、峰本恵佑さん「大人数で動くので、指示だしなど、連携をとるのが大変でした。」
初等芸術教育学科2回生、小西ななみさん「美術学科の人たちは、指示だけで制作工程が分かるけど、私達には美術の力がないので最初は分からなかった。けど、最終的にはみんなで力を合わせて頑張ることが出来た。」
他にも、「企画に関われてよかった」「病院のスタッフや患者さんにも喜んでもらえた」「子供たちにも人気」という感想が聞けました。
制作は2月からスタートし、4月に搬入。今後も継続して公開されるので、堺市立病院に行けばいつでも見ることが出来るそうです!!病室の冷たいイメージの空間を温かくしたい、その想いで絵やコラージュで病室をいっぱい飾ったとのことなので是非見てみたいですね!


この展覧会名の83とは出品者の年齢を示しており(1927年–28年/昭和2–3年生まれ)、精力的に発表させていることと思考の柔軟さに驚かされます。
今回の展覧会テキストから林康夫先生の文章をできるだけ忠実に記載させて頂きます。
グループ83は揃って元気に会期を迎えることが出来ま
今回の惨事に林康夫先生の若き日の体験が蘇ってこられています。二十歳前夜に終戦を迎え、在校生と同じ年ぐらいに大きなパラダイムシフトを経験された事になります。その価値の混乱した時代に彼らは芸術の道を選択されました。その時代の経験を私たちはあまり聞く事は出来ませんが、今回の大きな惨事から、これからの人々の生活感や幸福感をも大きく変えることになると思います。そして在校生の意識も、もちろん芸術も大きく変化する事になるかもしれません。
古川さんの作品は明るく淡い色彩と激しく動く筆致により構成されており、画面にはどこかで経験したようなイメージをコラージュ技法のように描いています。
作品を体験すると、非常にもどかしさが募るような感覚に襲われます。例えば教室の授業風景を描いている作品は、中央部分に白っぽいもやのようなかかり、画面の中央にあるものが見えなくなっています。黒板であろうかと思える緑の色彩が大きく印象深いものになっています。見たいものが見えず、視野の周辺に気持ちが傾くと云う、注視したいのにできないというもどかしさが生まれてきます。またこの作品には上下に走る一定の長さのものが描かれています。この不可解な存在は、観者に画面に奥行きを与える事を邪魔しイメージをより平坦なものに感じさせます。
また、校庭の端らしき所から校舎を描いた作品は、観者の背後から、強い夕日をあびた校舎が周りの風景にとけ込む様に描かれています。この希薄な存在感の建物近く、画面正面左方向に不思議な物体が描かれています。段ボールの箱のようなものです。聞けばこれはイメージの内の本人の場所、まなざしの現在点だと云う事です。私たちが見ている古川さんの記憶のイメージには、古川さん自身が登場し彼が見ている世界を私たちはその背後から経験しているのです。記憶にあるイメージには時々自分が登場している事があります。その時見えている自分がいる風景は誰のまなざしなのでしょうか。不思議な体験のできる作品であったと思います。

さて、今週の「大阪芸大テレビ」はスポーツをピックアップしてお送りします!
特集は大阪芸術大学の卒業生にスポットをあててご紹介するコーナー「Fly-大阪芸大発-」です。
