2017年5月17日

写真学科「写真表現技術実習」

今日は、写真学科の授業にお邪魔しました!!

私がお邪魔したのは、1年生を対象にした「写真表現技術実習」という授業。
この授業では、デジタル一眼レフ撮影の基本、スタジオライティングの基本、データ作成からプリントアウトまでのトータルワークフロー、動画撮影の基礎、「Photoshop」などの画像処理ソフトの基礎を学びます。
写真学科の学生の中には、入学時は撮影も編集も初心者という学生もたくさん入学してきます。
これから写真表現を学んでいく1年生にとって、基礎を学ぶために大切な授業なんです!


今回は「Photoshop」を使って写真をプリントアウトするという内容の授業で、写真学科准教授の赤木正和先生と、客員准教授の長谷川裕行先生が指導されていました。

 

写真のプリントアウトなら、自宅で誰でもできることでは?
と思われた方もいるかも知れませんが、細かい設定を気にしている方は少ないのではないでしょうか。
写真表現において、プリントアウトは大変重要な工程なんです!

写真をプリントアウトする時にやりがちな「フチなし印刷」ですが、写真作品を出力する時には使わないそうです。
何故かと言うと、一つの理由には、フチなしで印刷するとプリンターのヘッドから出るインクが用紙の外にもかかることになり、プリンターの消耗が早くなるから。
もう一つの理由は、フチなしで出した作品を手で触ると指紋がついてしまったり、額やファイルに入れる際に紙の端が傷んでしまうからだそうです。
 

まず、印刷に適した「解像度」に変える作業を行います。
メニューの「編集」から「画像解像度」を選択すると、幅と高さ、解像度を入力する画面が出てきます。

デジタルカメラで撮影した画像は、「画素」と呼ばれるとても小さな正方形や長方形の画像が集まって表現されています。
画素数が小さいとギザギザした画像になり、大きいと拡大しても滑らかな画像になります。
よくカメラの性能で1600万画素などという言い方がありますが、これは画素が1600万個集まって1枚の写真を表現するという意味。
そして画像のサイズを表すのに「ピクセル」という単位がありますが、これは画素と同じ意味です。
例えば…幅と高さが4000ピクセルの正方形の画像は、4000ピクセル×4000ピクセル=1600万画素の画像になります。

そして解像度とは、画像の密度のことで、単位がdpiなら1インチの中にどれだけ画素が集まっているかを表しています。
今回は、解像度を[300dpi]に設定します。

1年生の授業では、主にA4サイズ(210×297ミリメートル)の用紙にプリントアウトします。
そこで先生がオススメする画像のサイズは、長辺が254ミリメートルになるようにすることだそうです。
254ミリメートルは、ちょうど10インチの長さ。
画像の長辺のピクセル数が解像度のちょうど10倍になるので、作業する時に覚えやすいんですね!
(今回は、300×10インチ=3000ピクセルですね!)

 

ところで、「解像度は300dpiが適切なのか?」疑問に思ったので、長谷川先生に質問させていただきました。
すると、大体A4サイズくらいまでの紙なら、1メートル以内で見ることが多く、それくらいの距離で作品を見た時に自然に見えるのが300dpiなのだそうです!!
じゃあ、大きくプリントアウトするなら、解像度は高い方がいいのか?…というと、逆なのだそう!
大きいサイズの写真は離れて見ることが想定されるので、200dpiや150dpiで出力されているものが多いらしいです!
そして解像度が高すぎると、今度はプリントアウトすると汚くなってしまうのだそうで、それぞれに適した解像度があると教えていただきました。

 

解像度を設定したら、プリンターと用紙の種類や部数を選択して、いざプリントアウト!
みなさん、無事に出力できたようです!!

 

プリントアウトした写真と、モニターに映った画像を見比べて…
「プリントアウトした後のチェックポイントってあるんですか?」と先生に再び質問すると、
「実はモニターとは違う色味に見えるはずです」との返答!
モニターで映っている画像は、太陽光で見た時の色味になっているので、蛍光灯の下で見ると、青っぽく見えるのだそうです。
ですので、プリントアウトした写真は、太陽光と同じ色温度の照明灯で確認したり、昼間なら窓際で見てみるのが一番いいと教えていただきました!!

普段、私も写真をプリントアウトすることがありますが、こんなに色んなポイントがあるだなんて…本当に勉強になりました!!
こういった基礎を身につけて、それぞれの写真表現に臨んでいくんですね。
今回は、写真をアート作品として表現するための出力だそうですが、進級するにつれて広告や書籍などの仕事に繋げるための授業もどんどん展開されるそうです。
写真学科1年生のみなさんの今後が楽しみです★
 

さて、5月21日(日)開催の大阪芸術大学オープンキャンパス!
写真学科では…!?

今回のようにパソコンを使ったデジタル画像処理の体験もできます!
さらに、芸術情報センター地下2階の実験ドームでは、新たな写真表現として、全天周投影した写真に、音楽学科・演奏学科の学生もコラボレーションして、”音と写真のコラボが生み出す新たなバーチャルリアリティ空間“を表現!!
写真作品展示4K動画&水中映像上映スタジオ撮影体験授業など…写真学科の特色が楽しめるプログラムが盛りだくさん♪
ぜひ、お越しください!!

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年5月16日

デザインで大阪を盛り上げる!!

みなさん!「大阪芸術大学 大学案内2018」が、先日完成しました。


なんと表紙は、本学デザイン学科卒業生 イラストレーターの中村佑介さん描き下ろしイラストです!!
中村さんと言えば、ASIAN KUNG-FU GENERATIONをはじめとしたさまざまなアーティストのCDジャケットや、
「夜は短し歩けよ乙女」「謎解きはディナーのあとで」などの書籍の表紙、
さらにはテレビアニメやCMなどのキャラクター原案も担当し、幅広く活躍されています!
今回のイラストは、大阪芸術大学のために描いていただいたもので、印象的な横顔の女の子を中心に、大阪芸大をイメージしたモチーフや、校舎、芸術アイテムなどがデザインされています♪

「大学案内」はオープンキャンパスでも配布しますので、ぜひ参加してゲットしてくださいね★
 

さて、今日のブログは、中村さんの出身学科でもあるデザイン学科の話題をご紹介します。

5月14日(日)、大阪市中央公会堂で「OSAKA DESIGN FORUM」が開催されました。
このイベントは、毎年デザイン学科の学生が主体となって企画しており、今回で11回目。
著名なデザイナーを招いて、講演会やトークセッションを行っています。

今年のテーマは「SEEDesign」!
「SEED(種)」と「DESIGN」の文字を一体化させた造語で、デザインを通して未来の自分を育む種を発見することができるようにという想いが込められています。

オープニングを飾ったのは、enraによるパフォーマンス。

 

enraとは、映像と人間の動きのシンクロを極めた、独自の表現を繰り広げるパフォーミング・アーツ・カンパニー。
カンヌ国際映画祭授賞式のオープニングアウトとして招聘されるなど、世界で高い評価を受けています!

この立ち上げメンバーとして活動されているのが、舞台芸術学科卒業生の和多谷沙耶さん!
パフォーマンスを披露された後は、「OG講演」も行ってくださいました。

続いて、プロダクトデザイナーの倉本仁さんによる講演が行われました。


倉本さんは、物事のコンセプトやストーリーを明快な造形表現で伝えるアプローチで家電製品や家具、照明機器、日用品、自動車などの多彩なジャンルのデザイン開発に携わられています。
倉本さんの普段のお仕事が紹介され、海外へ日本の技術を発信するために、どのような活動をされているのかお話いただきました。

休憩を挟んだ後は、コミュニケーションデザイン研究所所長でデザイナー・ビジョナーの平野敬子さんと、デザイナー・クリエイティブディレクターの工藤青石さんが登壇!


平野さんは、グラフィック、プロダクト、空間、ブランディング、展覧会の企画、書籍出版など多彩な活動領域でデザインを具体化されています。
代表的なお仕事は、東京国立近代美術館のシンボルマークとVI計画(※)や、資生堂「qiora(キオラ)」のブランディング、OPAM(大分県立美術館)のシンボルマークとVI計画など。
講演では、それらの実例をもとに、平野さんのデザインに対する姿勢などが語られました。
(※VI計画…ビジュアル・アイデンティティ計画:企業の象徴となるシンボルマークやロゴタイプといった視覚の統一をしようという計画

また、最後には、デザイン学科教授で大阪芸術大学藝術研究所所長の喜多俊之先生と、ゲスト、学生を交えてのトークセッションも行われました。

 

さらに、中央公会堂3階では、デザイン学科の作品展示も行われ、こちらにもたくさんの方にお越しいただきました!

 

ご来場いただきましたみなさま、ありがとうございました!!
プロジェクトを推進してきた学生のみなさん、お疲れさまでした!

今回のイベント運営に携わった学生たちから、将来を担うデザイナーやアーティストが生まれることを楽しみに期待しています★

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年5月15日

ラジオ「大阪芸大スカイキャンパス」

5月も折り返し地点!
今年度1回目の大阪芸術大学オープンキャンパスまで、あと1週間となりました。
このブログでも、おすすめプログラムを少しずつ紹介していきますね。

★アートサイエンス学科では…
日本や世界の広告賞を多数受賞するクリエイティブディレクター 原野守弘先生、リオ五輪 開閉会式のプロジェクションマッピングで知られるパナソニック システムエンジニアの山本淳さんによる特別講義や、NAKED Inc.代表 村松亮太郎先生によるワークショップなどを行います!!
さらに、プログラミングを使った制作体験や、作品展示も実施♪

大阪芸術大学オープンキャンパス 5月21日(日)開催!!
詳しいプログラムについては >>コチラ

 

さて、今日は、大阪芸術大学グループのラジオ番組「大阪芸大スカイキャンパス」の放送日です!

パーソナリティは大阪芸術大学副学長の塚本英邦先生。
さらに、本学映像計画学科(現・映像学科)出身の人気映画監督で映像学科教授の田中光敏先生と、舞台芸術学科出身の演出家で劇団「南河内万歳一座」座長・舞台芸術学科教授の内藤裕敬先生が、交替で出演されます。
そして、毎回さまざまなジャンルで活躍する大阪芸大グループ出身の著名な卒業生たちを月替りでゲストに招き、楽しいトークを繰り広げます!!
第一線に名を馳せるクリエイターたちのリアルな声を聴くことができる番組内容となっています!

先々週からは「南河内万歳一座スペシャルバージョン」と題して、南河内万歳一座の稽古場から、塚本先生、田中先生、内藤先生の3人で番組をお届けしています!
3週目となる今回のゲストも、先週に引き続き南河内万歳一座のみなさんです!

 

収録には、南河内万歳一座以外の役者の方もお越しいただいています。
どんな劇団の方がいらっしゃっているのでしょうか?
また、南河内万歳一座の歴史についても、お話いただきます!
今夜の放送もお聴き逃しなくっ★

 

「大阪芸大スカイキャンパス」
5月15日(月)20:30~21:00 オンエア
ラジオ大阪(OBC)1314

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年5月12日

さて、今週の大阪芸大テレビは?

みなさん、次の日曜日の予定はもう決まりましたか?
まだ決まっていない方のために、大阪芸術大学オススメイベントを2つご紹介★

OSAKA DESIGN FORUM「SEEDesign」
5月14日(日) 13:00-17:00(開場12:00)
大阪市中央公会堂

文芸学科は花ざかり 2017年ラノベ祭り!
5月14日(日)午後1時~5時 開場12時30分 開演1時
大阪芸術大学スカイキャンパス

どちらも入場無料ですっ♪
ぜひお越しください!

 

さて、今週の「大阪芸大テレビ」は、いつもの番組とは趣向を変えてお届けします!!
なんでも、放送学科4年生の髙嶋紗衣さんが、リポーターとして取材してきたイベントがあるそうです。
そのイベントとは…
大阪城ホールで行われた「LIVE SDD 2017」というもの!
「FM OH!」(旧:FM OSAKA)が中心となって行っているライブイベントで、合言葉は「STOP!DRUNK DRIVING」!!
飲酒運転をなくそうと取り組んでいるプロジェクトの一つです。

髙嶋さんは、このイベントの舞台裏に突撃!!
出演した有名アーティストの方々にもインタビューしてくれました!
どんなアーティストが登場するのか…?!
きっとみなさんも知っているはず!!
ぜひ、番組でご確認ください~★

 

「大阪芸大テレビ」は奈良テレビ放送、テレビ和歌山、サンテレビジョンで放送中!
みなさんぜひご覧ください!!

<<オンエア情報>>
5月13日(土)
奈良テレビ放送 18:15から
テレビ和歌山 22:30から
5月14日(日)
サンテレビジョン 22:30から


2017年5月11日

小説家 森見登美彦さんが大阪芸大で授業!!

みなさん、現在公開中の映画「夜は短し歩けよ乙女」はもうご覧になりましたか?
さまざまなアニメ映画を手がけて来られた湯浅政明さんが監督を務め、主題歌はASIAN KUNG-FU GENERATION、さらにキャラクター原案は本学デザイン学科卒業生の中村佑介さんが担当する、今話題の映画です!
“腐れ大学生”である「先輩」と、彼が恋するクラブの後輩「黒髪の乙女」を中心に、京都の街で個性豊かな仲間たちが次々に巻き起こす珍事件を描いた恋愛ファンタジー。
この作品の原作を手がけられたのは、小説家 森見登美彦さんです。
森見さんは他にも、人に化けた狸と天狗の物語「有頂天家族」や、大学生が1年生の時に選んだサークルによって自らの大学生活がどのように変わるのか…その可能性を描いた一人称小説「四畳半神話大系」など、京都を舞台にした小説をたくさん書かれています!!
森見さんの描く独特の世界観に引き込まれたという人も多いのではないでしょうか?

そんな森見登美彦さんが、先日なんと大阪芸術大学の特別講義にお越しくださいました!!

 

教室には、学科学年問わずさまざまな学科の学生が集まり、席が足りずに追加で椅子を並べての対応に…!

講義は文芸学科長の長谷川郁夫先生とのトーク形式で行われ、森見さんの作品についてはもちろん、どんな幼少期を送られたのか、小説家としてどんな生活を送られているのかなど、さまざまなことをお話いただきました!!

 

先に述べたように森見さんの作品は京都を舞台にしたものが大変多いのですが、京都の魅力とは…?という話題にも。

森見さんは奈良県のご出身で、大学生時代に京都に下宿されていたそうです。
デビュー作「太陽の塔」は、森見さんご自身が学生だった時に執筆された青春小説。
現実には有り得ないことをたくさん盛り込んだファンタジー要素の強い作品ですが、舞台が京都であることから、読者に妙なリアル感を与えたそうです。
そんな反応もあって、京都には”ファンタジーなんだけど、どこか現実のお話のように思わせる”という魅力があるのだとか。
私も、森見さんの作品を見た後に京都の街を歩いた時、そこにキャラクターの気配を感じたり、この場所でこんなエピソードがあったなぁと思いを馳せたりしました。

また、学生からの質問コーナーも設けられ、「どんな発想でキャラクターを生み出しているのか?」「編集者とはどんなやり取りを?」「文章の内容って普段考えていること?」など、さまざまな質問が飛び出しました。


最後に森見さんに、「良い文章を書くにはどうしたらいいですか?」と私も質問させていただきました。

「文章は流れとリズムで書いています。最初は多少変でも、勢いで好きなようにたくさん書いて、その後で見直して良くしていくのがいいと思います。初めから良い文章をめざさなくて、大丈夫です。」
とアドバイスいただきました!

森見さん、ありがとうございました!!
私も、ブログを書く身として、自分なりの文章表現を見つけていきたいと思います。

 

投稿:島田(企画広報部事務室)