2008年6月14日

「JADGA in OSAKA 2008」の2日目

昨日の大阪芸術大学とdddギャラリーのネッツ中継によるトークショーに引き続き、本日は天保山サントリーミュージアム・INAXシアターにて。
第1部は「大阪万博EXPO'70が描いた未来」をテーマに小松左京さん(SF作家)・永井一正さん・福田繁雄さんという日本を代表3人にクリエーターの方によるトークショー、そして第2部は「関西発クリエィティブの未来」をテーマに倉本美津留さん・服部滋樹さん(graf代表)のトークショーが行なわれ、豪華2本立てでした。
「JADGA in OSAKA 2008」の2日目
デザイン学科CDコースの3回生は昼からの授業が振り替え授業となり、トークショーに参加した学生からコメントを戴きました。

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今日はJAGDA in OSAKA 2008の講演会に行ってきました。オープニングのグラフィックがきれいで、思わず見入ってしまいました。

まず、3人の方の紹介を聞いたのですが、小松左京さんは漫画などからSFに興味を持ったと聞いて、私たちも知るような身近な所での好奇心からここまで広げられているのはすごいと思いました。

そして、福田繁雄さんの大阪万博の話になったのですが、当時のポスター案や、ピクトグラムの作成についての話は、当時を思わせる面白い話でした。この時作られたピクトグラムが、現在でも海外で使われていると知り、感動しました。私たちが生まれる18年も前に行われた大阪万博に関わった方々の話なんて、普段絶対聞けないのでとても貴重な体験でした。

次に、関西クリエイティブの話になったのですが、倉本美津留さんはダウンタウンDXの構成作家ということで、どんな話だろうと思いましたが、関西弁で時に冗談もありの面白い話でした!大阪を東京に負けない“おもしろい都市“にしようという話を聞いて、私は関西に生まれて良かったなぁと感じることができました。

6人の方々の話は40分程だったのですが、あっという間で、もっと聞きたいと思える楽しい講演会でした。

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2008年6月13日

JAGDA・TDCコラボレーション dddギャラリートーク

本日、学内では「JADGA in OSAKA 2008」のイベントが行われました。「JAGDA」って何?と思われる方も少なくないと思います。「JAGDA」は日本グラフィックデザイナーズ協会のことです。JAGDAは毎年全国で総会と全国大会を開催しているそうで、全国大会は開催地の会員が企画・運営する、一般の方や学生も参加できる開かれたイベントなのだそうです。

設立30周年を迎えた今年、大阪でこの全国大会が行われることになっており、そのイベントの第一弾として「JAGDATDCコラボレーション dddギャラリートーク」が行われました。
JAGDA・TDCコラボレーション dddギャラリートーク
ここでまた略称が登場しています。TDCは「東京タイプディレクターズクラブ」のこと。dddギャラリーは大日本印刷株式会社が設立した大阪・南堀江にあるギャラリーです。

会場となるdddギャラリーの様子をネット中継し、大阪芸術大学の会場(芸術情報センターAVホール)との二元中継で行われました。「JAGDA」と「TDC」、初の共同イベントの実現ということで、在校生にも大変刺激的なセミナーになったと思います。両方のデザイン協会の受賞者を迎えてのトークイベントは、dddギャラーの会場では三木健氏、大阪芸術大学の会場では松井桂三先生がナビゲーターを勤められました。
松井桂三 大阪芸術大学 JAGDA
ddd
ギャラリーでは葛西薫氏と渋谷克彦先生がTDCの受賞者の紹介を行った後、フリートークが行われていました。葛西氏は「タイポグラフィカル」という言葉を使ってご自身のお考えを話されていました。フリートークの中で印象に残ったのは、現在企業などの「ブランディング」の手法の中で使われる要素、「ロゴマーク」や「色」、「シンボルマーク」、「書体」などの重要度の順番が一昔前と変わってきているのだというお話がありました。最近の調査では「書体」のデザインの重要度が高くなってきているんだそうです。葛西氏、渋谷氏は表層的な部分だけでなく、組織の内面からディレクションするような丁寧なお仕事されている方々ということもあり、「書体」に関わる良いお話が聞けました。
JAGDA・TDCコラボレーション dddギャラリートーク
また興味深かったのが渋谷氏のお話です。ナビゲーターの三木氏から「渋谷さんがお勤めの資生堂では、新入社員は必ず1年間レタリングをさせられるという噂を聞いたのですが、本当ですか?」という質問が投げられました。渋谷先生の答えはYESでした。コンピューターで何でもできてしまう時代にレタリング。資生堂ならではの哲学を感じるようで感慨深い話題でした。
また、資生堂のデザインは「腰高」と表現されることがあるというお話も面白かったです。デザインに使用される文字の重心やカーブの起点になる部分も「気持ちちょっと上め」、デザインしたものに配置する文字も心地よく配置した後に「気持ちちょっと上に」してレイアウトしなおすのだそうです。女性の美しさのイメージを伝える「柔らかなしなやかさ」を表現するのに使われる、この「腰高」という手法の秘密。自然の中に見る植物が描くしなやかなカーブにもそんな要素が含まれているように思う、と話されていました。なかなか聞けないお話でした。

明日のブログでは、このトークイベントに参加した在校生に感想を聞いて記事にしてみたいと思います。

JADGA in OSAKA 2008」のイベントは明日からも盛りだくさんで予定されています。
↓詳しくはホームページで。
http://www.jagda.org/osaka/

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2008年6月12日

北久保弘之先生の特別講義

みなさん、北久保弘之先生ってご存知ですか?
北久保先生は1979年、15歳の時にあの有名なテレビアニメ「機動戦士ガンダム」で動画デビューをされたアニメーターで、1985年には初監督作品「くりいむレモンシリーズ」の「POPCHASER」を手がけられました。
そんなすごい方が大阪芸術大学の特別講義に来てくださいました。
ということで、私も学生たちに混じって講義を受けさせてもらうことに・・・・・。
教室は満席で通路や後ろに立ち見が出るほど!
北久保先生も「こんなにたくさん来てくれるとは!」と驚いていました。

講義の内容はアニメーターに限らず、「もの作りで大切なこと」や「絵を描くうえで大切なこと」を中心に話してくださいました。
また、北久保先生いわく、絵にも人間同様に成長期があるそうです。
身長がぐーんと伸びる時期と止まってしまう時期があるように、絵もどんどん上手くなる時期とそうでない時期、いわゆるスランプに陥る時期があるとおっしゃっていました。
絵の成長期がすごい時期は、15分前に描いた絵も見ていられない程だとか・・・・・。

最後の質疑応答ではたくさんの学生さんが質問をしていました。
「尊敬する人は?」「初めて見たアニメは?」などの質問が出てくる中、「睡魔に打ち勝つためにはどうすればいいですか?」という質問も!?
その答えには「精神を強く」ということでした。なんと北久保先生は最高4日と8時間寝ずに絵を描いていたことがあったとか。これにはビックリですよね。
他にも「夢を叶えるためにはどうすればいいですか?」という質問に「往生際の悪さ」という意外な答えが。
子どもがだだをこねつづけていたら、周りはそれに負けて言うことを聞くでしょ?それと一緒で自分が納得するまであきらめずやり続けることが大切なのだそうです。
なるほど!と思わず納得してしまいました。
大人になるにつれ、いろいろとあきらめることが多くなり、いわゆる聞き分けのいい子になりがちですが、ときには往生際悪くだだをこねてもいいのかなぁなんて思ったり。
少し話が逸れてしまいましたが、とにかく絵は「考えて描いた枚数分だけ上手くなる」のでよりはやくより多く描くことが上達のポイントだそうです。
みなさん、たくさんたくさん絵を描いて絵を成長させてくださいね。

北久保先生、貴重なお時間をありがとうございました。
是非また大阪芸術大学にいらしてくださいね。お待ちしています。

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2008年6月11日

ブログの取材、の取材・・・

放送学科の2年生が入試課を訪ねてきてくれました。聞けば授業の中でドキュメンタリー番組の制作をするとのこと。その題材に「大阪芸術大学ブログ」を取り上げたいというのです。ブログの取材、の取材、というわけです。

こんなに地味なブログ制作の作業がドキュメンタリーとして本当に成立するのかなぁ?取材を受けるか、受けないか迷いました。裏側の作業はずっと秘密にしておきたい、そんな気持ち半分。認知度を上げることに貢献してくれるならありがたいっ!と思う気持ち半分。丁寧に相談に来てくれたこと、ましてや授業の一環なので協力はしてあげたいし・・・。どうしよう?

企画意図を書面で頂き、ドキュメンタリーの肝、その「落としどころ」を確認しました。『・・・視聴者にこのブログに興味をもってもらい幅広く学校を知ってもらえればよいと思う』とありました。こうなると入試課としては協力しないわけにはいきません。ちゃんとカット割を確認して、できれば顔はこっち側の角度から撮影お願いします・・・、なぁんて。
ここで考えました。この「ブログの取材の取材」・・・を取材して、記事にしよう!
・・・というわけでこのブログを書いています。

その後、仕事をしているとなんとなく入試課の外から視線を感じます。ガラスの扉の向こうから既に撮影は始まっていました。森本泰史さん、堀香菜子さん、田村和也さんの3人がカメラを持ってやってきました。まず、ホワイトボードに書かれたブログ制作メモの撮影から始まって、ネタ探しの様子、体育館ギャラリーの取材などカメラが私を追っかけてきます。私はもともと歩くのが早い上に、恥ずかしいので更に加速。自分でもなんとなく「わざとらしいなぁ」と思えるしぐさ満載で撮影は進んでいきました。
放送学科 ドキュメンタリー番組 取材
途中、インタビューが予定されていました。「ブログ制作を通じ芸大生はどのように見えているか?」という質問は難しかったです。でも撮影が終わってから、あれも話せばよかった、これも話せばよかったと、整理のできていなかったコメントについて一人、反省会をしました。

インタビューの中で「苦労は?」というのもありました。「苦労はやはりネタ探しですかねぇ・・・」。
ブログの運営が始まり、早9ヶ月。「毎日更新」が→「ほぼ毎日更新」となり、楽しみにしていただいている方には失礼しております。雨上がりには、芝生広場に小さなキノコが生えること。あの日取材したタケノコ、どこまで大きくなったかなぁ?そんな小さなネタもあれば、在校生が行うさまざまな活動など芸大の日常はネタで溢れています。本来、ネタ探しには苦労はないはずなんですが、あぁ、あんな風にコメントしちゃった・・・。

残念ながらブログの取材ができなかったイベントを後から知ったときは結構ダメージがあります。もっともっと身近に大学を感じてもらうことがこのブログの目的ですから、できる限り続けて更新してきたいです。各学科に特派員さんがいればいいな、と思うこのごろです。
今後も変わらずのご愛読、よろしくお願いいたします。(ブログ開設 祝・9ヶ月!!

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2008年6月10日

イノテル ネガテル

現在、体育館ギャラリーでは『イノテル ネガテル』、『燗 展』、『やさい』の3つの展覧会が行われています。一番手前の会場で開催中の工芸学科テキスタイル・染織コース四年生による展覧会「イノテル ネガテル」を見てきました。
イノテル ネガテル テキスタイル 染織 展覧会
テキスタイル・染織コースの4年生約30名の中の有志11名による展覧会です。ギャラリーの入口に「んっ?」、テルテル坊主?会場の前には傘でタイトルがディスプレイされていました。
イノテル ネガテル テキスタイル 染織 展覧会
「イノテル ネガテル」?もしかして「ガイコクジンノ カタデスカ?」 やはりこの展覧会のタイトルには「どんな展覧会なのだろう?」って思わせる魅力があります。会場にはこの展覧会のタイトルにこめられた思いが述べられていました。ここでなるほど「てるてる坊主」か!となります。
イノテル ネガテル テキスタイル 染織 展覧会
この展覧会の象徴として展示されている「てるてる坊主」は、「晴娘 –チンニャン」という名前が付けられ作品として展示されています。一言ではいい表すことはできない日常生活での祈りや願いを具現化したものとして、「晴娘 –チンニャン」は制作されているそうです。「明日の晴天を願う」そんな日常の身近な「祈りの対象」を中心として、皆さんの作品が展示されています。
イノテル ネガテル テキスタイル 染織 展覧会
藍染の作品や素材感そのものが造形として美しい織りの作品、形と色を楽しめる作品、キウイをモチーフとしたテキスタイルで制作された洋服などタイプの違う作品が見る場所見る場所に変化を与えていて楽しい会場です。
イノテル ネガテル テキスタイル 染織 展覧会
テキスタイルの楽しさを体感できる展覧会です。是非、足を運んでゆっくりテキスタイルの世界を楽しんでみてください。


●イノテル ネガテル ―工芸学科 テキスタイル・染織コース四年生による展覧会―
2008
69.(月)→614.(土) 
10:00
?18:00[最終日のみ 16:00まで]
総合体育館ギャラーにて開催中

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