2009年2月11日

はじめての卒展、キャラ造。

学内では卒業制作展が続いています。今年度はじめて卒業生を送り出すキャラクター造形学科は、はじめての卒展です。会場は20号館と19号館に分かれており、全体で5つの教室を使って開催されています。

キャラクター造形学科 卒業制作展
19
号館の3階の会場ではアニメ作品の上映とアニメ制作のための美術や絵コンテ、企画書などが展示されていました。作品上映の会場と作品展示会場が別ですので、どちらも是非ごらんにください。私はゆっくり見れなかったので、ちょっと物足りなさが残りました。

キャラクター造形学科 卒業制作展
19号館2階の会場ではゲーム作品が行われていました。カルタやカードゲーム的な作品など様々なゲーム提案がありましたが、もっとゲーセン的な展示ができれば面白いでしょうね。
キャラクター造形学科 卒業制作展

キャラクター造形学科 卒業制作展
キャラクター造形学科 卒業制作展
20号館では小池ゼミ、バロンゼミ、里中ゼミそれぞれ1教室ずつを使って作品が展示されていました。どんなジャンルの作品でもそうですが、作品それぞれの世界観が違いますのでこれだけ密集して展示してある全体が雑然として見えたのが少し残念でした。だって一つ一つの作品がこれだけ主張してますもの。
キャラクター造形学科 卒業制作展
在学中にマンガ雑誌などに掲載された方やコンペで受賞作品がある方は、卒業制作作品と共にその掲載誌の実物を展示する様子もありました。今回卒業する「キャラクター造形学科05年度生」を含んだ在校生、卒業生の最近の活躍を研究室からお聞きしてまとめてみました。
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《掲載》
菊田タクミ(キャラクター造形学科05年度生)
集英社 ジャンプSQ増刊 ジャンプSQII(セカンド)
「きつねとカクレンボ」
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《受賞》
金太(キャラクター造形学科05年度生)
講談社 週刊少年マガジン 9月期MGP 佳作
「BROTHER」
この作品はマガジンHP「マガメガ」で読めます。
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《受賞》
植田景子(キャラクター造形学科05年度生)
講談社 週刊少年マガジン 9月期MGP 奨励賞
「アトリエ」
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《受賞》《掲載》
重 陽児(キャラクター造形学科06年度生)
講談社 少年シリウス 第11回少年シリウス新人賞 佳作
「君に贈る」
この作品は1226日発売の少年シリウス2月号に掲載されています。
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《受賞》
河原田瞳美(キャラクター造形学科07年度生)
講談社 デザート ホープ賞
「スキ、キス」
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《受賞》
白石文武(キャラクター造形学科07年度生)
第一回 プロダクションIG×マッグガーデン コミック大賞 入選
「JAPANESE FAMILY」
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《受賞》
七海洋一(小池ゼミ1期生)
集英社 ビジネスジャンプ 第4回漫画維新 原作部門 奨励賞
「カルネアデスの遊戯」
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《出版》
椎橋 寛(小池ゼミ1期生)
1月 集英社ジャンプコミックス
「ぬらりひょんの孫」第3巻 発売!!
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さぁ、今後もドンドンいきましょう!

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2009年2月10日

卒業制作展

卒業制作展、もうご覧になられましたか?すごい数の作品なのでとても見応えがありますよ。
今日は工芸学科の展示会場に行ってきました。会場は、主に総合体育館。半円状の採光豊かな建物です。
卒業制作展 工芸学科
工芸学科には、金属工芸、陶芸、テキスタイル・染織、ガラスと4コースありますので作品も色々な素材を組み合わせ、とてもユニークなものに仕上がっています。また、作品を展示する台も自分達で作ります。自分の作品をより良く演出するため、台にもこだわり、展示スペース、照明などにも配慮しています。
卒業制作展 工芸学科

卒業制作展 工芸学科
奥まったスペースにひっそりと展示されているのは吉田成美さんの「Remain」という作品。
子供?大人?男?女?年齢や性別など何もわからない人達がこのスペースに佇んでいます。ある人はベンチに、ある人はブランコに、ある人は階段の途中にと、思い思いの場所で休憩しているのか、考えこんでいるのか・・表情もわからないので、見る側が色々空想を描いてしまう不思議な作品でした。
工芸学科 吉田成美さんの作品「Remain」
これは、福森 創さんの「Connect」という作品です。種をテーマとされています。風で飛ばされたり、動物にくっついていったりと、種は色んな方法で運ばれていきます。でも、この作品を見ているとそれぞれの種に命があり、種自身が今にも一人歩きしそうな感じさえしませんか?
工芸学科 福森 創さんの作品「Connect」
この大きな作品の材料は何だと思いますか?藤井 斎さんの「SHIRT」は、カッターシャツで制作されています。一体何枚のシャツが使われているのでしょうか・・・。色んな思い出のあるシャツが織り込まれているのでしょうね。
工芸学科 藤井 斎さんの作品「SHIRT」
絶妙なバランスで展示されているは、山本佳絵さんの「月讀フォトカタリスト」。写真では分かりにくいですが、前後どちらかに少しでも重心が傾くと倒れてしまいそうな感じです。そして、綺麗な鳥がとまっていますが、とかげもくっついています。ぜひ、実物を見て探してください。
工芸学科 山本佳絵さんの作品「月讀フォトカタリスト」
今回は工芸学科の一部をご紹介しましたが、他にも素敵な作品がたくさん展示されています。
ぜひ、明日の祝日、芸大に足を運んでみませんか?

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2009年2月9日

中村佑介さんの講演会に行ってきました。

昨日、大阪市立デザイン教育研究所で行われた中村佑介さんの特別講義を聴講しに行ってきました。そうアジカンのCD、DVDのジャケットデザインや数多くの書籍の装丁デザインを手がける超人気のイラストレーターです。
中村佑介 アジカン CDジャケット
会場となったデザイン教育研究所2階のギャラリーには300人(推定)を超える中村佑介ファンが詰め掛けました。会場の入り口から溢れ、廊下にまで人が。中村さんの顔も、きっとスライドも見えないだろうにと思えるそんな状況でも「せめて声だけでも、内容だけでもと」集まってこられた方々が会場を埋め尽くしました。なんと名古屋、そして広島、遠くは福岡からも今日の講演会を聴きに来られた方があり中村さんの超、超人気ぶりがそんなことからも窺えました。

阿倍野在住の中村さん。会場にはお母さんも来られていたのだとか。照れくさそうにそんな話をしながらも、そのことをネタに笑いを挟み終始リラックスしたムードの特別講義が進められました。これまで数多くの講演会をされてきた中村佑介さん。今回も友人の柏木さんとのトーク形式です。事前に進行についてはお2人で打ち合わせがあったようですが、即興のトークライブのような雰囲気で柏木さんとの息はピッタリでした。
中村佑介 アジカン CDジャケット
講演会などでよく登場する質問を交えながら、中村佑介さんの学生時代のことやこれまでのデザイン活動、仕事の進め方のお話があり、デザイン教育研究所の方々から事前に集められた質問への回答などなごやかなムードで楽しいトークが続きました。途中一般の聴講の方からも多くの質問がありました。そりゃそうです、というのも質問した方にはアジカンのCD販売促進用のポスターのプレゼントがあるんですもの。もちろん枚数限定。中村佑介さんの自宅にあったものを全部持って来てくださったとのこと。ポスターがなくなると最後には、最近発売が開始されたばかりの中村佑介さんデザインのUT(ユニクロTシャツ)も登場し会場は歓喜の声があがりました。
中村佑介 アジカン CDジャケット
●中村さんの作品には、女の子以外に動物などが多く登場しますが、中村さんの好きな動物は何ですか?ちなみに私はパンダです。
●中村さんの頭の中もあんな風(作品のような世界観)なのでしょうか?
●スランプになることはありますか?
●今、ハマっていることは?
●パソコンに「影響」というフォルダがありますが、どんな人(作品)に影響を受けましたか?
●中村さんにとってイラストとはなんですか?
どの質問にも興味深い回答をされていました。どれも堅苦しい答えではなく、シンプルで的確なお話でした。ご自身のイラストレーションの仕事へのポリシーやモットーなど、デザインを学ぶ方々にとっては非常に参考になったと思います。

私が聴いていたすぐそばで当ててもらった方が、大阪芸術大学のデザイン学科1年生でした。『大阪芸術大学出身だそうですが、大阪芸術大学のどんなところが良かったですか?』
どんな答えが返ってくるのかと、あの瞬間はとても集中して回答を待ちました。中村さんは『話ではなく、アノ場所に行った人しかわからないことだと思いますね。私のはじめの頃の作品には喜志駅周辺や富田林などの風景、近鉄電車、金剛バスなどが描かれています。“都会でないと仕事できない”なんて思っていませんので、東京にも行かずこうして大阪で暮らしています。大学で先生から学んだことも多いですが、自分がその環境をどう受け入れるかが大切だと思います。学ぶ環境と自立心が養えたってことですかね。』
中村佑介 アジカン CDジャケット
会場には貴重な作品原画が展示されて、使用した画材やこの作風に至るまでの話も紹介してくださいました。特にアジアンカンフージェネレーションのジャケットのお仕事の歴史を作品紹介とともに解説いただいたところは興味深かったです。いつか大阪芸術大学で講演いただけることを考えてネタバレしないように詳細には触れませんが、数々のエピソードの中には「えーそうだったの!」と驚かされることが多く、中村佑介ファンにはたまらない目が輝くようなお話が続きました。
中村佑介 アジカン CDジャケット
この特別講義の最後には、来てくれてた人のためにと2種類のポストカードを数百枚ずつ用意していただいていました。講義終了後ごった返す会場ではあっという間になくなってしまい、先に原画を鑑賞していた私には手に入りませんでした。私の完全な作戦ミスです。
中村佑介 アジカン CDジャケット
30
分押しで講義が終了し、その後一人一人に対して、サインに応じる中村佑介さんの姿がありました。最後の方と対応されたのは講義終了から約2時間後。ポストカードや手帳などに直筆の絵を加えながら丁寧に話す様子は講演の疲れも見せずやさしい笑顔でした。

5月に200ページを超える画集が出版される予定の中村佑介さん。このヴォリュームで3,000円(予定)というお値打ち価格で抑える予定なのだそうです。なんとファン思い。絶対買いです。
また、音楽活動でも忙しくされているそうで、SILSというバンドでCDをリリースされる予定なのだそうです。また個人の活動として221日に京都でライブも予定されているのだとか。

途切れることのないお仕事。超多忙の中でも楽しみを見つけていること。常に笑顔で活躍される姿。これが人気の秘密なのだろうと感じました。

●中村佑介さん関連WEBサイト
 「僕のアベノライフ」(ブログ)
 「檸檬通り」(公式サイト)
 「うた日記」 
 digmeout

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2009年2月6日

卒業制作・学内展、スタート!

いよいよ本日から卒業制作展(学内展)が始まりました。これからしばらくの間、ブログも卒展ウォッチングを中心に更新していくことになります。
卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
さて今日は大学の玄関口、芸坂を上がってすぐのところから屋外に展示してある作品を見ていきたいと思います。パッと見、面白さがわかりやすい作品たちです。彫刻コース(総合素材)専攻の方の作品が多いのですが、中には油画コース(構想)専攻の方も立体の作品を展示しています。

卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
まず入試課の窓からもよく見える『H&Y』(阿見優介さんの作品)という作品です。空に向かって尖がった2つの立体が交差しています。この2つの先がどこを指しているのか?その指すものに何か意味があるのかなぁ、なんて考えます。

卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
そしてその近くにはどうしても目に入ってしまう3体のモンスターたちが・・・。この作品は小堀友樹さんの『かいじゅうたちのいるところ』です。この3体、頭を寄せ合って何か相談事でもしているようです。実はこの3体のいる中心部分にとっても小さなゴルフのグリーンがあって、カップに立てられている旗にとても小さい文字で何やら書かれています。とても意味の深い内容でした。是非、直接読んでみてください。

卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
15号館前、銀河系広場のそばには『もりのかみさま』が出現しています。カンボジアの遺跡アンコール・トムを思わせる作品です。演出のため作品には苔(コケ)が施されていますが、明日も天気が良さそうです。制作された竹中悠さん、苔に湿気を与えてあげてください。

卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
さらに天の川通りを奥へ進むと18号館の前に『音のでない楽器』(上古代 瞳さんの作品)が展示されています。そのカタチも面白いですが、私が「いいな!」と思ったのはその展示場所です。もともとこの天の川通りの歩道の部分は舗装されていませんでした。全面にツタ系の植物がびっしり生えていて、ケヤキの足元の地面をカバーしていました。もう1213年前ぐらい前のことです。今もケヤキに頑張って絡んで生えているツタが何箇所かありますよね。
その舗装工事後、実は枯れてしまったケヤキもありました。その名残で歩道上に円く露出した土の部分があります。ここにこの作品は展示されています。この作品のために用意され場所のようにいい感じです。そう、ここは何かがあるべき場所のように思います。

卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
今日紹介する最後の作品は、逆に違和感の面白さです。突如、壁から生えてきた2本の足。『2℃』(岡田 芽さんの作品)です。椅子に腰掛けて組んだ足のように見えるそのフォルムは丸みが強調され、可愛いらしさすら感じます。「この上半身は建物の中でどうなっているのか?」と思わせる作品です。この足から想像するにお尻も体も腕も顔もプニプニ、プクプクした巨人なんだろうと思います。全身像を是非見てみたいと思わせてくれる作品でした。

総合体育館にも他の彫刻コースの作品が展示されています。是非、是非卒業制作展にお越しください。迫力ありますよー!ホント、ホント。

卒業制作2008 展覧会・演奏会・研究論文発表
 会期/2月6日(金)→2月15日(日)
     10:00?16:00
 会場/大阪芸術大学 (>>>アクセスはコチラ

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2009年2月5日

卒業制作2008 前日

卒業制作2008はいよいよ明日から始まります。前日のキャンパスを散策しました。普段通る場所に突如作品が出現しました。キャンパス全体が広大な展示会場です。搬入と展示作業が終わった総合体育館第一アリーナは静まりかえり、4年間の集大成である力のこもった作品が端から端までずらりと並んでいます。

デザイン学科の作品展示風景ガラス窓の向こうに見える絵画作品

またキャンパス内には目を引くポスターが張ってあります。映像学科・文芸学科・プロダクトデザインコース・舞台美術コースのポスターを発見しました。

人形のブロックを用いた映像学科のポスター大道具の雰囲気がでている看板

 総合体育館ギャラリーでは、写真学科と通信教育学部写真学科の教員と学生たちが展示作業を行っている最中でした。高さをそろえるために、壁にひもをはり、脚立に登って作品を展示します。さすがは4回生。協力して、てきぱきと作業が進みます。学生生活最後の展示といった心境でしょうか。作品を丁寧に、とても大切に扱っている印象を受けました。明日からの展覧会が楽しみです。

写真を展示する様子

皆様も大阪芸術大学にぜひぜひお越し下さい!!様々な作品が皆様をお待ちしています!!

卒業制作2008 展覧会・演奏会・研究論文発表
 会期/2月6日(金)→2月15日(日)
     10:00?16:00
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