2008年12月10日

卒制ムード

現在学内では、既に提出を終えた学科の卒業制作作品の一般公開が始まっています。
15
号館・21号館では建築学科が、18号館・19号館では環境デザイン学科の展示が行われています。
建築学科卒業制作一般公開中
建築学科ではエントランスのところから所狭しと大きな模型作品が展示されていました。今年の卒業制作は少しプレゼンテーションが少し控えめな感じを受けましたが、皆さんこだわりの図面と模型で展示スペースをディスプレイしていました。
建築学科卒業制作一般公開中
建築学科の一般公開は本日まで。全体で80作品ある中から二次審査に残る作品は21作品だそうです。その作品は12日にあらためて搬入が行われ、13日には二次審査のためのプレゼンテーションが行われるそうです。このプレゼンは一般の方も聞いて構わないそうです。1年生も2年生も3年生もこの機会に先輩の勇姿を見に行きましょう!
建築学科卒業制作一般公開中
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号館ではちょうど環境デザイン学科の卒業制作の合評会が行われていました。
環境デザイン学科 卒業制作 プレゼンテーション中
伺ったときはちょうど「水都」をテーマにした作品のプレゼンが行われており、先生からは「橋下知事の意見に対してはどう思う?」のような質疑も行われていました。
環境デザイン学科 卒業制作 プレゼン中
19
号館では展示されている先輩の卒業制作を見て、思うところや感想をまとめて短いレポートを作るという1年生の授業が行われていました。京都の木屋町に提案する小学校の設計計画の前では、環境デザインの1年生がじっと見入って感想を考える様子がありました。
環境デザイン学科 卒業制作 一般公開
環境デザイン学科 卒業制作 一般公開
18-38
19-4319-44など3教室に地域計画の提案や街づくり、建築の要素の強いもの、ランドスケープデザインなどたくさんの作品が展示されています。環境デザイン学科は明日までです。一般の方もご覧いただけます。
環境デザイン 卒業制作 一般公開中

今週12日金曜日に提出の締め切りを迎える学科もあります。工芸学科のテキスタイル・染織コースや陶芸コースの実習室の様子を見てきました。皆さん真剣に制作されていて緊張感が漂っています。
工芸学科 テキスタイル 染織コース 卒業制作 制作中
ふらふらと実習室をうろついていると邪魔になりそうなのであまり長居はしませんでした。自習室には完成間近の作品があちらにもこちらにも。少しだけでしたが一足早く見ることができました。次の卒業制作展も期待大です。
工芸学科 陶芸コース 4年生の実習室

ということで、今年度の卒業制作展の日程が決まっていますのでお知らせします。

●卒業制作2008展覧会・演奏会・研究論文発表<学内展>
 平成2126日(金)→15日(日)

2008年度大阪芸術大学グループ卒業・修了作品展<学外展>
 
場所:サントリーミュージアム[天保山]
 ・<卒業制作>芸術学部・短期大学部・大阪美術専門学校
  平成21220日(金)→226日(木)
 ・<修了制作>大阪芸術大学大学院
  平成21210日(火)→216日(月)

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2008年12月7日

「展-TEN- FINAL in図書館」、近況報告。

―アーティスト・トーク&図書館ツアーへのお誘い―

121日から始まりました「展-TEN- FINAL in図書館」も激動の一週目(笑)が終了し、明日からいよいよ二週目に突入です。初日から芸大のある河南町の武田町長や大阪芸術大学の塚本理事長・学長・学院長もお忙しい中お越しくださり、見応えのある展示にお褒めのお言葉と良いものを観せてもらってありがとうとお礼のお言葉までいただき、大変嬉しく思いました。学内の学生さんや先生方のご来場も日増しに増えていますが、学外からも卒業生や美術関係の方々を始め、図書館関係の先生方もお越しいただき、本やしおり、ブックエンドなどを利用した展示方法や案内にも感心してくださいました。

展 ten テン 図書館 FINAL
OUA-TV
の皆さんにも取材をしていただきましたが、放送学科2年生の学生さんたちが、授業の実習の中で、「展-TEN- FINAL in図書館」の取材に来てくださったのもとても嬉しいことでした。丁度「アーティスト・トーク&図書館ツアー」を終えて戻って来たところでしたので、もう一度、展の代表中谷吉英さんの展-TEN- FINALに懸ける思いや企画のコンセプトを語ってもらうところから取材が始まりました。

展 ten テン 図書館 FINAL
会期中のお昼休みの隔日に「アーティスト・トーク&図書館ツアー」を行っています。
この時間では、企画代表者の中谷さんの企画コンセプトや出品作家の作品に行き着くまでの話など、作家紹介に書かれていない話をたくさん聞くことができます。
まず、大学院陶芸助手の金理有さんの展示では、インパクトのある素晴らしい作品であることは一目見ただけでわかりますが、釉薬の使い方や制作意図・理念等、実際にお話を聞くことでより見えてくるものがたくさんあります。地底から掘り起こされたように演出されている砂も実際に作品と同じ釉薬で焼かれているとお聞きし、驚きました。取材の学生さんたちにもかなり響くものがあったようで、質問攻めでした。

展 ten テン 図書館 FINAL
うまく話せるか心配だと言われていた大学院生彫刻専攻の明石隼さんもツアー参加者の皆さんの質問に答えて、樹脂での制作過程や作品が生まれた経緯(「鱗」は夢から)等も熱く語ってくださいました。
今回の展覧会では、展示した作品を一方的に観てもらうだけではなく、アーティスト・トークでの質問や感想等の対話を通して、作家の側もまた新たな発見をすることができ、とても勉強になっていると感じます。まさに図書館が目指したい知的交流の場となっています。

展 ten テン 図書館 FINAL
大学院生絵画専攻の北村章さんの作品は、どうやって描いているのですかと図書館員に聞きに来られる方もおられた程ですが、木屑を使っている現在の制作形態がなぜ生まれたのか等の興味深いお話にツアー参加者だけでなく、閲覧席に座っていた人も読んでいた本を閉じて北村さんのお話に聞き入る姿も見受けられました。

アーティスト・トークに参加することで、作品や作家についてより深く知ることができ、本企画を2倍楽しむことが出来ます!
また、施設等の紹介もしていますので新しい図書館も知ることができるのでは?!「こんなところにプリントアウトもできて、個人研究のできる学習室があったなんて!?」という声も聞かれました。

「アーティスト・トーク&図書館ツアー」は、毎回参加アーティストが違いますので、毎回来るもよし、お目当ての作家の話を聞きに来るのもよしなので、是非ともお越しください。

「アーティスト・トーク&図書館ツアー」
9()
上野真希子/日置智也/長谷川朋也/岡村 基
11()
神尾康孝/金 理有竹下士敦日置智也
13()
明石 隼/永田明日香/長谷川朋也

参加希望の方は12:25に図書館2階のカウンター前に集合してください。

展 ten テン 図書館 FINAL
上記のポスターですが、学校の至るところで目にすると思います。実は、このポスター右下にQRコードがあるのです。このコードを携帯で読んでいただくと図書館の携帯サイトにつながります。図書館の携帯サイトでは、図書館の紹介やお知らせだけではなく、「展ダイアリー」と題して、アーティスト・トークの情報や報告などもアップしているので、是非ともアクセスしてください。
QR
コードはちらしにもあります。
図書館HPからもアクセスできます。http://lib.osaka-geidai.ac.jp/limedio/i/info-j.html

展示、アーティスト・トーク&図書館ツアー、展ダイアリーを制覇して、展マニアになってはいかがでしょうか?

「展-TEN- FINAL in図書館」
 2008121日(月)→13日(土) [休館日:127日(日)]
 開館時間:平日9:20-19:40(土曜日 9:20-15:40
 場所:大阪芸術大学・図書館(芸術情報センター234階)
 ※会期中も図書館は通常開館しています。

投稿者:展-TEN-スタッフ+図書館事務室


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2008年12月6日

シェル美術賞2008の続報

先月、1111日のブログでご紹介したシェル美術賞2008に関して続報です。今回のアワードで受賞、入賞した作品をまとめた作品集が本学の博物館事務室に送られてきました。
シェル美術賞 2008 昭和シェル石油 中井康之 蔵屋美香
現在、美術学科の副手をお勤めの
渡邉順子さんの作品が「中井康之審査員賞」に輝いたことはお伝えしてありましたが、この作品集には渡邉さんを含め4名の卒業生が紹介されてありました。

蔵屋美香審査員賞」を受賞されている岡田大さんは2004年にデザイン学科をご卒業です。岡田さんは絵とものづくりの雑誌『みづゑ』が主催する、《みづゑ賞》の絵本部門でスズキコージ賞などを受賞されています。今回の受賞作品は『名前のある馬』という作品です。アクリルやペンキ、マジックを使って描かれたポップな色使いの作品です。
http://www.showa-shell.co.jp/society/philanthropy/art/winners2008.html

入賞者には2006年に卒業された奈良田晃治さんと2004年に卒業された前田大介さんもいらっしゃいました。どちらも美術学科の出身です。お二人の作品をWEBで見ることができないのが残念です。

奈良田晃治さんの作品は深いモスグリーンの背景に小さな雲がたくさん描かれているような作品でタイトルは『自画像』。タイトルを見てからよく見るとランダムに配置されているかのように見えた小さな雲が繋がって、少しうつむきぎみで立っている人のシルエットが浮かび上がってきます。

前田大介さんの作品は『街並』というタイトルです。8階建てのマンション(?)の立面図をモチーフにしたような独特のタッチの作品です。背景の薄く優しく描かれた街の上に古びて渋さが現れた様子の建物がぽっかり浮かんだような作品です。

どんな作品も言葉で表現するのは難しいです。是非、実物をご鑑賞いただきたいです。
ということで、シェル美術賞展2008(京都展)は年明け16日からです。

●シェル美術賞展2008
(京都展)2009年 1月 6日? 1月11日 京都市美術館別館
>>>シェル美術賞公式ホームページ

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2008年12月5日

AAC 電子音響音楽フェスティバル2008

昨日から3日間の日程で開催されている「電子音響音楽フェスティバル AUDIO ART CIRCUS 2008」。学外はもちろんのことフランスや韓国、今年はイタリアなど海外からも出演者、ゲストを迎え開催されています。
電子音響音楽フェスティバル AUDIO ART アクースモニュウム
このフェスティバルは芸術情報センター地下にある実験ドームで行われています。大阪芸術大学が誇る立体空間音響システム“アクースモニュウム”を用いての演奏は、多次元、いや異次元に飛び込んだような感覚です。
電子音響音楽フェスティバル AUDIO ART アクースモニュウム
本日は15:00からイタリアのレッチェ音楽院教授、フランコ・デグラッシ氏による特別講義が実験ドーム内で行われました。「イタリアの電子音響音楽の歴史」と題された講義の中では、様々な音源や映像などを用いてイタリアにおけるアクースマティック音楽の現況について解説いただきました。
電子音響音楽フェスティバル AUDIO ART アクースモニュウム
その中で、今日のようにコンピューターや音響機材が小型化されていない時代にも研究が続けられていたイタリアの研究所の白黒の映像などが紹介されました。当時最先端とされていた音響研究設備は今からは考えられないくらい大きなものでした。今のデジタル技術や機械技術の発達の速度やすばらしさをあらためて実感できました。
電子音響音楽フェスティバル AUDIO ART アクースモニュウム
16:40
からの学生コンサート(3)、教員コンサートも聞かせていただきました。音響素人の私ですので技術的なことはよくわかりませんが、演奏者は魔法使いのようです。真っ暗にされた会場の中に作られる音響空間は、演奏者の手によって拡げられたり歪められたりするような錯覚に陥ります。サンプリングされた様々な音は、加工され、立体的に配置されたスピーカーからどのように空間に発せられるかで音響空間の表情がめまぐるしく変わります。作曲+演奏によって作者の哲学を表現している点が「抽象画」のイメージと重なります。
電子音響音楽フェスティバル AUDIO ART アクースモニュウム
大塚勇樹さんの作品「Bachelorette Mechanica」は、フランスの医学者ジュリアン・ラ・メトリの著書「人間機械論」からイメージされた作品でした。一定の間隔で繰り返される機械的なリズムや全速力で走った後の喘ぐような呼吸のリズム、ノイズが刻むベース音のようなものなど様々な音源を組み合わせて表現されていました。我々の感情や愛までもが科学的な性質であるとする考えを表現しようとしたものでした。我々はまさに機械であると主張するものの、どこかでそう思いたくないような「迷い」のようなものも表現されていたように感じました。
電子音響音楽フェスティバル AUDIO ART アクースモニュウム
色も形のないのに、表情もメッセージも伝えることができる不思議な電子音響音楽の体験でした。いわゆる「楽器」を演奏することや絵を描くこととは全く違いますが、空間を使って音で表現することで人を魅了できる「音響」というものにすごく感心しました。電子音響音楽にしか作ることができない多次元性の最たる空間でした。

●電子音響音楽フェスティバル AUDIO ART CIRCUS 2008
 2008年12月4日(金)→12月6日(土)
 大阪芸術大学 芸術情報センター地下2階 実験ドーム
 >>>学生コンサートなどのスケジュール

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2008年12月4日

「2008京都美術ビエンナーレ」にて大賞受賞! 福森 創さん

現在開催中の「京都府美術工芸新鋭展 -2008京都美術ビエンナーレ」にて、工芸学科4年生・金属工芸コースの福森 創さんが大賞を受賞されました!おめでとうございます!
ということで早速、京都文化博物館に行ってきました。
京都美術ビエンナーレ 2008 京都文化美術館 福森創 源氏物語
この展覧会は昨年度から「京都府美術工芸新鋭展」として、美術分野、工芸分野をそれぞれ隔年で開催することになり、今年度は美術分野が取り上げられています。日本画・洋画・版画・彫刻の作品がずらり。
京都美術ビエンナーレ 2008 京都文化美術館 福森創 源氏物語
公募部門では全国からの応募作品約60点、京都の大学や審査員の推薦で出展さた作品が17点。また自由テーマのほか、源氏物語千年紀事業に合わせて「源氏物語」という特別記念テーマでも公募されました。会場には併設展示として「模写手本の世界-「源氏物語」を描く-」も行われており、日本画の画材や表現の紹介のパネルと併せてとても見応えのある展覧会でした。
京都美術ビエンナーレ 2008 京都文化美術館 福森創 源氏物語
今回、福森さんは自由テーマでの大賞受賞。この作品は先月学内で行われていた展覧会「Four Individual –工芸に新しい可能性を」(1111日→1115日)でも展示されていたのでご覧になられた方も多いのではないでしょうか。
>>>11月16日のブログ

京都府京都文化博物館・学芸課の方の許可を頂きまして撮影させていただくことができました。本日行ってきた京都文化博物館(新館)の4階にある特別展示室の中でも独特の存在感を放つ『種』と名付けられている作品。まずこの大きさに力強さを感じます。側面の荒く有機的な質感と、上面は金属の光沢。その対比が面白い作品です。
京都美術ビエンナーレ 2008 京都文化美術館 福森創 源氏物語

学芸員の横山様に審査会のエピソードを伺いました。
『・・・私自身は審査には加わっていませんが、審査に立ち会っていました。審査会では名前はもちろん、どの都道府県からの応募かとか、作者の情報は全くない状態で審査が行われます。純粋に作品のみを評価していくわけです。それで「では、この作品を大賞にしよう」ということが決まってから、作家のプロフィールを少し紹介したところ、「22歳」という若さに審査員の先生方が皆、驚かれていました。・・・』

会場に展示してある講評:
帯状の錆びた鉄板を積み重ねて擂鉢状にしhた彫刻作品。作者は、新しい生命を運びそれを次代に伝えていく「種」の偉大さに感動し、その端正な形を美しく思い、この作品を制作したという。鉄板の接合面にやや粗さが見られるが、おおらかで力強い造形に若いエネルギーが感じられる優れた作品である。きわめてシンプルな形に錆びた色合いが作品に表情を与えている。この受賞を契機にさらなるステップアップを期待したい。
京都美術ビエンナーレ 2008 京都文化美術館 福森創 源氏物語

今回、大賞を受賞された福森創さんから、受賞のコメントをいただきました。
『今4回生で、もうすぐ卒業という時期にこのような賞を受賞出来た事をとても嬉しく思います。また一緒に制作している仲間達にたくさん刺激を貰い、先生達から学び、感謝しています。本当にありがとうございます。しかしこれからが私にとってスタートです。今回の受賞をきっかけに次へ繋がるように、地に足をつけ制作していきたいと思います。ありがとうございました。』

京都美術ビエンナーレ 2008 京都文化美術館 福森創 源氏物語
学内でこの作品見ていただけに、大賞受賞の知らせを聞いてちょっと興奮しました。見ておいてよかった。自分の作品ではないのに、「見たことがある」という親近感だけでワクワクしました。これからも精力的に制作してたくさんの作品を発表していってくださいね。

●京都府美術工芸新鋭展 -2008京都美術ビエンナーレ
 11月29日(土)→12月14日(日)
 10:00→18:00
 京都府・京都文化博物館 4F特別展示室にて
 入場無料

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