2008年5月25日

地力。II ARTイマジネーション in KOBEモトコー2008

昨日(24日)、神戸・三宮での進学説明会の後、すこし足を伸ばして元町までいってきました。
駅の西側出口から西へ延びて続いている商店街、元町高架通商店街(通称:モトコー)。
そこで行われていたアートイベントは「地力。II ARTイマジネーション in KOBEモトコー2008」です。
地力。II ARTイマジネーション in KOBEモトコー2008
阪神淡路大震災以降、この「モトコー」は店をたたむ店主が多く、元町の駅から西側に行くにつれシャッターが下ろされた店舗が目立つというような寂しい雰囲気が増していきます。それをアートの力を使って、何とか以前の活気を取り戻そうというコンセプトのイベントです。企画はとっても芸術計画学科的です。
元町高架通商店街 モトコー
地元神戸のアーティスト達が大阪市立大学やNPOとの協働で、過疎の進む高架下の新しい価値を発見しようと試みるプロジェクト。イベントの趣旨には「モトコーへ普段足を運ばない人をアートにより誘致し、高架下の活性、神戸の活性へと繋げたい」とありました。私も「モトコーへ普段足を運ばない人間」として見に行ってきました。美術学科の卒業生、ソン・ジュンナンさんもアーティストとして参加されていました。

この企画はアートとNPOの関係構築の新しいスタイルを提示することを試みているそうです。神戸市内に拠点を置く5つのNPOが「団体をその団体たらしめている(とその団体が考えている)もの」を言葉で表したキーワードをアーティストとの接点として設定するというものです。各作家はキーワードをモチーフに作品を制作したわけではなく、また、各NPOがそれぞれの作家の作品をみてキーワードを選らんだわけでもない。各作家が作品の中に「キーワード」を書き込むというものだそうです。「アーティストがNPOやその活動を作品のダシにする」ことになっては有益なコラボレーションが実現しない、ということから「お互いの接触を極力少なくしつつ、かつ接している」という状態を設定したのだそうです。それが「キーワードを介して接するアートとNPO/NGO」というスタイルなのだそうです。(企画主旨より一部抜粋)
元町高架通商店街 モトコー
地力。II ARTイマジネーション in KOBEモトコー2008
カジュアルファッションの店、ペットショップ(でっかい亀なんかも売ってる)、たこ焼きや、中華料理、アクセサリーショップ、楽器屋さん、ニット帽の店、老夫婦2人で製造販売している老舗の洋菓子店、チマチョゴリのお店、とてもオシャレなカフェ、革ジャン店、子供向けヒップホップダンススクール・・・、一軒ごとの間口は狭いのですが新しさと古びた感じで混沌とした商店街の中に突然現れる「巨大生物の化石」っぽい彫刻作品。
國府 理 「ROBO Whale」
もともとカフェだった場所を使って、大胆にレイアウトされた作品群。良い意味での緊張感と違和感を醸し出し、見る人を引き付けます。
坂出 達典 「ラジオ絵画」
権 基英 「森の響き」 
この場所(モトコー)、結構面白いです。うぅん・・・、こんな企画、芸術計画学科の学生の方々ならどんな風に展開させるだろう?環境デザインの方々と一緒にサーヴェイ(実地調査)をしながら高架下の新しい価値見付けることができるかも?ずっとそんなことばっかり考えてました。
展示はあいにく本日25日まで。「地力。III」もやるそうなので、今回ご覧になれなかった方はお楽しみに。
●「地力。II」公式ホームページ

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