2018年11月1日

工芸学科金属工芸コース 秋の特別展

 
竹之内街道歴史資料館と大阪芸術大学がコラボレーションした「大道旧山本家住宅 秋の金属工芸展」が行われました。
10月20日(土)に行われる竹内街道灯路祭りとの同時開催から始まり、10月28日(日)まで展示させていただきました。

 

 
竹内街道は、大阪府堺市の大小路から松原市、羽曳野市を経て太子町に入り、大阪・奈良の府県境の二上山の南にある竹内峠を超えて、奈良県葛城市の長尾神社に至る約26kmの街道です。日本最古の国道と呼ばれており、日本遺産に認定されています。

 

今回、金属工芸コースが展示させていただいたのは、その竹内街道の沿道にある旧山本家住宅です。
旧山本家住宅の茅葺きの切妻屋根の両側を本瓦葺きとした母屋は、その構造の手法から江戸末期と推定され、内部はドマ、ザシキ、シモミセなどを配する典型的な民家で、離れには大正元年(1912)の棟札も残ります。
大和棟の形態をよく残し、大和と界を結ぶ街道沿いの歴史的景観を特徴づけるものとして「国登録有形文化財(建造物)」に登録されています。

展示するにあたり、事前に先生や学生と視察に訪れ、建物の雰囲気を活かした展示を考え、作品の搬入はトラックを使用し、竹内街道歴史資料館の方の協力のもと、学生たちは意見を交わしながら展示作業を進めました。
展示は、茅葺ギャラリーの雰囲気を損なわないよう心がけ、いかに作品と建物を引き立たせるかを試行錯誤しながら、照明の取り付けや作品の設置を行うことで、金属工芸コースならではの、場と作品の調和を作り出しました。

 

10月20日、竹内街道灯路祭りが始まり、「大道旧山本家住宅 秋の金属工芸展」がお披露目になりました。
街道に並べられた無数の灯篭に明かりがともされ、旧山本家住宅で演奏会が行われる中、多くの方に訪れて頂き、当日だけで山本家住宅の来場者は640人を超えました。

 
 
日本遺産に認定された竹内街道での灯路祭りに参加し、国登録有形文化財に登録された旧山本家住宅との協調を考えながら取り組んだ今回の展覧会は、学生にとって大変貴重な経験となり、また、多くの方々に、太子町の歴史文化の重要性に目を向けていただくきっかけを作ることができたのではないでしょうか。


 

参考:http://www.saikonokandou.com/about/
   http://www.town.taishi.osaka.jp/shisetsuguide/1362549975155.html

資料提供:太子町教育委員会
 

投稿:工芸学科金属工芸コース