12月4日(金)から、ほたるまちキャンパスギャラリーで「第1回 高円宮殿下記念 根付コンペティション」展が開催されています。 昨年、「高円宮家根付コレクション展」をほたるまちキャンパスギャラリーで開催した際に学生・教員による根付作品を展示したことをきっかけに、グループ校の学生を対象に根付を募集することになり、「第1回 高円宮殿下記念 根付コンペティション」が開催されました。 芸大、短大、美専、合わせて50名の学生から55点の作品応募があり、11月18日(水)に審査が行われました。審査には高円宮妃久子殿下と根付師の高木喜峰氏、塚本邦彦理事長・学長・学院長、伊藤隆工芸学科長・教授、小田信夫美術学科教授、山野宏工芸学科教授に当たっていただきました。
審査は、すべての応募作品を受付番号順に作品名と素材名だけを表記して並べ、その中から入賞候補を各審査員が選び、協議して受賞作品を決めていきます。実際の審査では、各審査員が作品を手に取って様々な角度から作品を眺めたり、腰の辺りにつけてみたりして根付としての具合を確かめられていました。
高円宮賞を受賞した羽藤優花さんの作品 『鬼の灯』
また、作品制作の技術的なことだけではなく、根付としてのアイデアやネーミングも大いに評価の対象となっていました。応募作品の中には根付師の作品といっても良いようなものもあり、妃殿下と高木氏から「根付のことをよく勉強している。」とお褒めの言葉をいただきました。 甲乙つけがたい作品も多く、審査員の先生方も苦労されておられましたが、高円宮賞、学長賞、優秀賞、入選、そしてユニークなアイデアとネーミングが評価されて審査員特別賞が追加され、入賞の18作品が決定されました。
入賞作品 高円宮賞 「鬼の灯」 大阪芸術大学工芸学科3回生 羽藤優花 学長賞 「vine」 大阪芸術大学工芸学科2回生 橋本 啓 優秀賞 「名月」 大阪芸術大学大学院芸術研究科博士課程前期芸術制作専攻2年生 倉田篤志 「ホオズキノカケラ」 大阪芸術大学工芸学科4回生 新野恭平 「ひっそりかえる」 大阪芸術大学工芸学科3回生 井上喬文 「~蛸~」 大阪芸術大学工芸学科2回生 沖 知樹 「ねチュけ」 大阪芸術大学工芸学科2回生 藤井理栄
学長賞を受賞した橋本啓さんの作品 『vine』
入選 「ノスタルジア」 大阪芸術大学大学院芸術研究科博士課程前期芸術制作専攻2年生 金城有華 「くるっぽ」 大阪芸術大学工芸学科4回生 谷口結香 「タコとツボ」 大阪芸術大学工芸学科4回生 富永一真 「結晶」 大阪芸術大学工芸学科3回生 杉原由佳 「くだおいぬ」 大阪芸術大学工芸学科3回生 道浦正人 「烏゛(ガラス)」 大阪芸術大学工芸学科3回生 矢野天悠 「千花甲羅」 大阪芸術大学工芸学科3回生 音成有香 「金鶏」 大阪芸術大学工芸学科2回生 水森百合 「くさがめ」 大阪芸術大学短期大学部デザイン美術学科1回生 池田麻生 「りんご」 大阪芸術大学附属大阪美術専門学校デザイン学科2年生 三宅由恵 審査員特別賞 「食って 食われて アイスクリーム」 大阪芸術大学附属大阪美術専門学校デザイン学科2年生 宮田千里
「第1回 高円宮殿下記念 根付コンペティション」展では、これらの入賞作品を含む応募作品55点の他に、高円宮妃久子殿下のコレクションの中から150点の作品を特別にご出品いただいて展示しています。12月4日に表彰式と内覧会を執り行い、高円宮賞と学長賞の学生には賞状とともに記念品として山野宏教授の作品が贈呈されました。
内覧会では、妃殿下に学生が自身の作品について作品制作で苦労したことや作品のアイデアなどについてご説明することから始まりました。 妃殿下のコレクションについては妃殿下が学生達を案内されたのですが、なんと!なんと!妃殿下のコレクションを納めた展示ケースのカバーを取り外して根付をお手に取りなりながらのご説明となり、高木喜峰氏からもご自身の作品の技法や素材について詳しい説明をしていただけました。学生にも根付を手に取らせていただくことができ、参加した学生にとってまたとない大変貴重な体験となりました。
12月14日(月)まで無休で開催しています。是非、ほたるまちまで足を運んでご覧ください。
第1回 高円宮殿下記念 根付コンペティション展 会場:大阪芸術大学ほたるまちキャンパスギャラリー 会期:平成21年12月4日(金)~14日(月) 時間:午前11時~午後7時(入場は午後6時30分まで) 会期中無休・入場無料
投稿者:大阪芸術大学博物館
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