2019年5月23日

特別講義 パリのグラフィックデザインとタイポグラフィ

本日のブログは、デザイン学科で開催された特別公演の紹介です。

4月27日、グラフィックデザイナー、タイプデザイナーのAndré Baldinger氏をお迎えして、特別レクチャー「パリのグラフィックデザインとタイポグラフィ『バルディンガー・ブーフー・パリ』」が行われました。

André Baldinger氏は、権威あるAGI会員として、世界的に著名なタイプフェイスデザイナーとして活躍されています。今回、短い日本滞在の機会をとらえ、担当教員の強いコネクションによって、特別に、4年ぶりの講演が実現しました。

会場のデザイン学科「プロジェクトラボ」には、約80名の学生があつまり、グラフィックデザインとタイポグラフィの視点を融合させた、多くのプロジェクトや、その思考プロセス、文化的背景などをリアルに紹介することができました。

受講者にとっては、日常を超えたより本質的なデザインの広がりと深さを知る貴重な機会となったことはまちがいありません。ヨーロッパのデザインには「伝統と未来の間に現在の革新がある」ことを目の当たりにできたことは大き収穫なのでしょう。講義の後、質問の列が絶えなかったことがそれを証明しています。

さらに、通訳に、デザイン活動とともに多くの造形系大学で教鞭をとる、オーストラリア出身のグラフィックデザイナーBrotherton Duncan氏を迎えたことで、和やかな雰囲気のもと、分かりやすい日本語にかみ砕いて伝えることができました。

このレクチャーは、グラフィックデザインを軸に、より幅広くコミュニケーションデザインの可能性を発信していく試みのひとつです。

― アンドレ・バルディンガー プロフィール ―
スイス・チューリッヒとフランス・パリでデザインとタイポグラフィの専門教育を受けた後、1995年、自身のスタジオを開く。現在、パートナーの「トゥアン氏」と共に「バルディンガー・ヴュウー」というスタジオを共同運営・パリを拠点に活動。2002年から国際的なグラフィックデザイナー組織・AGI AGIのメンバー。建築やアート関連のデザインを多く手がけ、ヨーロッパを中心に教育・講演にも多くの実績をもつ。

報告者:デザイン学科グラフィックデザインコース 杉崎真之助教授