天王寺にある商業スポット「あべのand(アンド)」。
こちらでは今、『アンドでARTを楽しもう! 大阪芸術大学EXHIBITION』ということで、大阪芸術大学の学生による作品を展示していますので、ご紹介します♪
明るい吹き抜けの光が差し込む場所に、作品が並べられ、とても近い距離で作品をみていただけるようになっています。
今回の展示を指導していただいた、美術学科客員准教授の森井宏青先生に、展示のコンセプトをお伺いしました。
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-在学中にプロの世界を体験させる-
昔はほとんど重視されることのなかった「美術学科におけるキャリア教育」のため、最大限にこの機会を活用したいと思いました。and様より、大学と企業体の連帯により、力強い文化圏を育てるという熱意ある申し出に、こちらも単なる安易な「学生作品展」であってはいけないと感じました。
同じ実技の世界に例えれば、スポーツのメジャーな大会や、舞台活動の主役の座を射止めるためには、過酷な選考が常識であるように、今回の出品学生にも「プロとなるべき資質」の有無を厳しく問いました。
とりわけその中から、あえて「今選抜できる最高の実力を持った作家」として、大学院から佐田さんを選出し、特別なブースを設け、個展形式の展示といたしました。
他の出品者、または2回生たちにも、社会で個展をするために必要な姿勢や、作品のレベルについてなど、レクチャーしました。
展示の際の佐田さんの緊張ぶりが他学生たちにもショックだったようで、緊張感ある良い学びの場になったはずです。
4階部分はリーダーとして大学院の大西君に現場監督をさせましたが、見事にリーダーシップを発揮しておりました。 |
佐田さんを特別扱いすることは、「大阪芸術大学学生代表アーティストとして、社会デビューさせる」と言う意味になります。作品の質、努力の量、知識、それらを偏見無く公平に評価した結果、実力が飛びぬけていましたので、私自身の教え子ではありませんが教授方と相談の結果、彼女を選出いたしました。
ただ一人の学生を特別扱いすることに様々な意見が出ることも予想しましたが、社会に出れば全員が実力のみでふるいにかけられてしまう実情を、プロ意識として在学中に美術学科の学生に伝える必要があると感じました。学生たちには「うらやましければ、今すぐ主役に見合う努力をするしかない。」と指導しました。
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単なる作品展示ではなく、プロのアーティストとしての意識を体験する場。
作品もとても素晴らしいものが揃っていると感じました。
展示方法はもちろん、進め方や意識、たくさんの事を学んでもらえたのではないでしょうか。
佐田さんを中心とした、芸術の秋にふさわしい魅力あふれる作品を是非ご覧ください。
『アンドでARTを楽しもう! 大阪芸術大学EXHIBITION』
期間:2018年11月1日(木)~30日(金)
場所:あべのアンド3階・4階
投稿:中村(企画広報部)