今日は、大阪芸術大学スカイキャンパスで行われた「新世代造形大賞」の模様をご紹介します♪
新世代造形大賞とは、30歳以下の若手作家を対象に、大阪芸術大学と株式会社海洋堂が共同で行うコンペティション。
オリジナル作品のフィギュアを中心に、ジオラマや創作人形、プロップ(映画や演劇で使われる小道具のこと)、マスクなど幅広い”造形作品”を募集して開催されました。
審査員は、大阪芸術大学キャラクター造形学科教授で海洋堂代表取締役社長の宮脇修一先生、同じくキャラクター造形学科の大山竜先生、短期大学部デザイン美術学科特任教授の寒河江弘先生、海洋堂所属の造形師・BOMEさん(ゲスト審査員)、そして、造形作家の竹谷隆之さんです!!
竹谷さんは、卓越した造形力と、独自の解釈で描かれるデザイン力が高く評価されている方で、映画や玩具、フィギュアなどさまざまな領域において活躍されています。
「ファイナルファンタジー」シリーズや「仮面ライダー」シリーズなどのクリーチャーデザイン、昨年公開された実写映画「進撃の巨人」のキャラクターデザインなど、代表作も名作ばかり!
また、現在公開中の映画「シン・ゴジラ」に登場するゴジラのキャラクターデザインを担当されたのも、竹谷さんなんです!!
「シン・ゴジラ」と言えば、本学出身の庵野秀明さんが監督された作品ということでも、話題を呼んでいますよね。
会場には、形状検討用に竹谷さんが制作した「シン・ゴジラ第1号雛型」も展示されていました!!
劇中のゴジラはCGで制作されていますが、そのCGのベースになったものだそうです。
その造形の格好良いこと…!
360度どの角度から見ても、またどの細部を切り取っても美しいです。
9月3日(土)は竹谷さんを招いて、トークショーが行われました。
会場には、憧れの竹谷さんの話を聞こうと、溢れんばかりの学生や若手造形作家が押し寄せました!
普段制作時に心がけていることや、制作の裏話などが話され、大盛り上がり!
今回のコンペの応募作品に対して、竹谷さんは「色んなふり幅のものがあって楽しかった。”ものをつくる人”って少なくなっていると思っていたけど、捨てたもんじゃないと感じられた!」とコメントされました。
さらに、客席からの質問も次々と飛び出しました!
造形作家を目指す若者たちへのアドバイスを求められると、
「”好きなものをつくってください”としか、言いようがない。自分がどうしたいかは、他人に聞くより、好きなものをやるのが一番良い。
また、仕事としてやっていきたいなら、全力でやらないと指摘される。学校にいる時から、何事も全力でやるクセをつけてください。
好きなことを全力でやってください!」
と話された言葉が印象的でした。
そして、翌日の4日(日)には、「新世代造形大賞」の結果が発表されました!!
総出品数105点から見事大賞に選ばれたのは…?
キャラクター造形学科フィギュアアーツコース2年生の滝田かのこさんの作品「猫の踊り場」です!!
ぎっしり集められた猫たち。
しかも、よく見ると苔の生えた石のような、猫のお地蔵様も紛れています。
同じ素材でできているはずなのに、生き物らしい表情や仕草を見せている猫は、なんだか体温が感じられて本当に生きているみたい。
反対に石像の猫は、無機質で石の冷たさまで伝わってきます。
繊細な表現に驚かされる作品ですね!
この他にも、「竹谷隆之賞」などさまざまな賞が用意され、芸大・短大の学生も多数受賞を果たしました!
今回初めての開催となった「新世代造形大賞」ですが、今後も第2回、第3回と企画していきたいと話されていましたので、次回開催の際には、このブログをご覧のアナタも挑戦してみてはいかがでしょうか?
◆予告!
“フィギュア界最高峰のクリエイター”である竹谷隆之さんが、11月に大阪芸術大学スカイキャンパスで展覧会を開催します!
詳しい内容は、また改めてご紹介させていただきますね。
投稿:島田(企画広報部事務室)