2009年6月11日

あの作品を作った人って・・・?

 
village1.JPG 第一食堂に綺麗なアメ細工が展示されているのをみなさんご存じですか!?
 
 第一食堂や総合体育館にあるパン屋さんを経営しているCentre de village-サントル・ドゥ・ヴィラージュ-でシェフパティシエを務めている高嶋大樹(たかしまたいき)さんの作品です。
 
 高嶋さんは香川県出身の28歳。知人が初めに務めたお店の専務をしていたことで、誘いを受けてこの仕事を始めたられたそうです。接客や掃除、洗い場と長い修行期間も、負けず嫌いという持ち前の性格で乗り越え、今に至るそうです。
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 アメ細工の材料はグラニュー糖と水。砂糖なので湿度が高いと溶けてしまい、ツヤがなくなってしまうので、制作には湿度が低い冬場が適しているそうです。通常の業務が終わってから一日3時間から4時間の作業が2週間程度続き、最後は2時間かけて組み立てて完成!

 完成した作品は各コンクール会場に高嶋さん自身で運ぶそうです。壊れやすい繊細なガラスのようなアメ細工。東京のコンクールに出展するときはクッションに布団を敷いたりして、12時間近くかけて慎重に運んだそうです。

 
 何と高嶋さんはコンクールで入賞するほどの腕前にも関わらず、実は美術は苦手だとか…。
 「デッザンをしたり、発砲スチロールや段ボールで実物大の模型を作ってから制作する人もいるけど、僕は面倒くさいし苦手なんで、制作する時は思い浮かんだイメージを想像しながら頭の中で組み立てて、制作に取り掛かります。想像とズレガあったり色が違ったりすると、また新しい発見があって課題が見つかります」
 
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 4月下旬にインテックス大阪で開催された『’09食博覧会・大阪』の洋菓子コンクールでは、大型ビエスモンテ部門で農林水産大臣賞、小型ビエスモンテ部門では大阪21世紀協会会長賞を受賞!!他にもこれまでに数々の賞を受賞されてきました。
>>コンクールで他の作品を見て、職人さん同士ライバル意識はないんでしょうか?
 「逆にみんな仲間意識が強くて、技術の交換をしたり、質問したりしてお互いの情報交換の場になるのですごく楽しいです!」

>>情報交換しちゃうんですか?
 「自分の技術を隠しても仕方ないかな?と。自分の技をどんどん教えて、『あぁ、何もなくなった。じゃあ次また何か考えなアカン』って。そうやって自分にプレッシャーをかけて、新しいことにチャレンジしていきます!」
  
>>今後の目標は?
 「コンクールで日本一になりたい!というのが仕事を始めて来た頃からの目標なので、全国大会で1位になって、将来は自分のお店を持ちたいです!」

>>芸大生に向けて一言お願いします!
 「あきらめずに可能性が1%でもある限り絶対にやる!あきらめたらそこでゼロになるからね」

ん–説得力があります!
 
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 「実際に辞めようと思ったことは何度もあります。『今度入賞できなかったらこの仕事を辞める』って気持ちで、周りにも宣言してコンクールに臨んだら、初めて準優勝したんです。自分自身をおきこんであきらめずに努力したことが良かったのかな?なので是非そういう気持ちを大切にして欲しいです」
 
 第一食堂で展示されている作品もそろそろツヤがなくなり、ひび割れも出てきているということで、最終的にはなんと!壊してしまうそうです!

 
 えっ!!それはもったいない!

 無くなってしまう前に、みなさんも一度じっくり鑑賞してその技を堪能してみてはいかがでしょう?

 
 また、お店には高嶋さんが心を込めて作ったケーキが並んでいます。みなさんも是非食べてみて下さい。おいしいですよ!!
 

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Centre de village-サントル・ドゥ・ヴィラージュ-
大阪府南河内郡太子町太子307 
営業時間AM9:00-PM8:00(ラストオーダー)