7月18日(金)12:30?14:50、芸術情報センター地下2階にある実験ドームにて“電子音響音楽コンサート ACOUSMANIA-2008?響味津々’08in O.U.A.実験ドーム?”が開かれました。
当日配布されたプログラムによると、 「アクースモニウムとは、スピーカーのために作られた電子音響音楽(テープ音楽、ミュージック・コンクレート/アクースマティック、電子音楽、コンピュータ音楽など)をコンサートで発表するための多次元立体音響装置である。コンサート空間に自由に配置された複数(通常は16個以上)のスピーカーを、ミキサー上のフェーダーを操作する事によって、様々な音響空間が自由に表現できる(今回は30個のスピーカーと2台のミキサーを使用)。」 …ということです。
なるほど、実験ドーム内には様々なスピーカーが点在していて、まるでスピーカー展示会のようです。
天井から吊るされた球体、てんとう虫のような形のもの(本当はカメだったそうですが)、小さい箱のようなものなど、デザイン性にも富んだスピーカー達があふれていて、見ているだけでも楽しいです。
プログラムに目を通すと、「作曲者・演奏者」が記されているのですが、完成した作品をスピーカーで流す際に「演奏する」という表現をされていることがとても衝撃的でした。「完成したからあとは流すだけ」というわけではないのですね。失礼いたしました。
今回は音楽学科生だけでなく、大学院生、先生、同志社女子大学の音楽学科生の作品が発表されるようです。
いよいよコンサートが始まり、初めて電子音響音楽なるものに触れました。
「音で絵を描いているみたい!!!」 そう感じたコンサートは初めてでした。
クラシック音楽や、テレビの歌番組で流れているタイプの音楽とは全く違います。人によっては雑音と思える音であったり、話し声であったり…一般的には音楽とは無縁に思える「音」が組み合わされ、まとめあげられ、曲になっていました。 たとえば、話し声を「赤」、足音を「青」、鳥のさえずりを「黄」、洗濯機の音を「緑」…などと捉えてキャンバスに描いた感じ。私はそんな気がしました。そして、その作品を、楽器を操るように機械を操作して演奏するのです。
曲によっては心地よいとは思えないものや、目をつぶって映画を観ているようにストーリー性があってわかりやすいものもありましたが、コンサート全体を通して私が感じたのは「音楽がもつメッセージ性の強烈さ」でした。
絵や映像などの視覚的なものとは違って、音は身体に直接響いてくるので逃れられないのです。目を背けるように耳をふさいだとしても、身体に直接訴えかけてくるのです。「好き」「嫌い」で片付けることはできなくて、どの曲も無視できなくて、コンサート終了後も未だ私に何かを訴え続けています。
きっとこれがアクースモニウムの力です。 とても不思議な世界です。 機会があれば是非、あなたもアクースモニウムを体験してみてください。
投稿者: みか (大学院・演奏 2年)
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