2017年11月1日

ドラクエ生みの親 堀井雄二さん 特別講義!!

突然ですがみなさん、RPGと言えば何を思い浮かべますか?
RPGはロールプレイングゲームの略で、元々はアメリカで考案されたテーブルゲーム。
今日ではそこから派生したコンピュータゲームの一ジャンルをさすことが多く、キャラクターを操作し、架空の状況下に与えられる試練(冒険や戦闘、探索など)を乗り越えて目的を達成するゲームです!

RPGの代表作と言えば…「ドラゴンクエスト」(通称:ドラクエ)ですよね!!
1986年にエニックス(現:スクウェア・エニックス)より発売された、任天堂の家庭用ゲーム機・ファミリーコンピュータ向けソフトです。
社会現象と呼ばれるほどの人気を獲得した作品で、それまではアクションゲームが主流だったコンピュータゲーム界に、新風を巻き起こしました!
今でこそRPGはコンピュータゲームの主流ジャンルと言えますが、当時はとても珍しかったのですね。
1986年に「I」が発売された以降も、「ドラゴンクエストII」「III」「IV」…とシリーズ化もしており、今年7月には、プレイステーション 4とニンテンドー3DS対応のシリーズ最新作「ドラゴンクエストXI -過ぎ去りし時を求めて」が発売されたことでも話題になりましたよね♪

そんな30年以上に渡るヒット作・ドラクエの生みの親と言われているのが、ゲームデザイナーの堀井雄二さん!
今でも、全ての「ドラゴンクエスト」シリーズ作品を手がけています。


そしてなんと!!!
堀井さんが先日、大阪芸術大学にお越しになり、「ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー」演出家の金谷かほりさんと、株式会社スクウェア・エニックス プロデューサーの市村龍太郎さんと共に、特別講義を行ってくださいました。

 

当日は、キャラクター造形学科をはじめ、さまざまな学科から学生が集まり、大教室は超満員!!
私もこれまでさまざまな授業を取材してきましたが、これだけの人数の学生が押し寄せた授業は、なかなかありません。
恐るべし、堀井さんの人気ぶり!!

講義タイトルは、「しゃべらない主人公『はい』『いいえ』の会話術」。
ドラクエをプレイしたことがある方ならご存知かと思うのですが、基本的に主人公は言葉を発しません。
意思表示は、時折会話で出てくる『はい』と『いいえ』の選択のみ!

これには、堀井さんの<主人公=プレイヤーの分身>という想いが込められています。
主人公に性格が設定されており、セリフを話すゲームは、”キャラクターを魅せる”ゲーム。
対してドラクエは、プレイヤーが主人公になりきり、その世界を”体験する”ゲームというコンセプト!
プレイヤーの意に反することをしゃべったら分身とは思いにくいですし、『はい』と『いいえ』の選択で意思表示ができることで、まるで自分自身がゲームの世界にいるような感覚になるのだそうです!!
また、最初に主人公の名前が自由に入力できるのも、当時としては画期的だったそうですよ。

講義では、キャラクターの設定についても話されました。
キャラクターデザインを担当されているのは、「Dr.スランプ」や「ドラゴンボール」で有名な鳥山明さん!
鳥山さんにキャラデザを依頼される際、やはり一番難しいのは主人公だそうで、「主張しすぎずユーザーが自己投影しやすいデザインで、無味無臭なんだけど、魅力的な主人公」を毎回めざされているのだとか。

「作品のストーリーって忘れちゃうことも多いと思いますが、魅力的なキャラクターは忘れないですよね。
だから、いい話を書こうと思うのではなく、いいキャラクターを生み出そうと書いています。
主人公に興味を持ったら、ストーリーにも自然にのめり込めんでしまうものです。」と堀井さん。
このお話は、漫画家やゲームデザイナーをめざすキャラクター造形学科の学生たちの心に、とても響くものだったのではないかと感じます!!

また、キャラクターや呪文のネーミングセンスについても触れられ、「関西人なので、擬音・擬態語が語源になっているものが多い」など、さまざまなウラ話も飛び出しました。

一番のプレイヤーは自分だと思っている。ものをつくるって、何より楽しいですよ!」と話された堀井さん。
学生たちは最後までキラキラ目を輝かせ、憧れのゲームデザイナーの話に心躍らせている様子でした♪

この日のお話が、これからの学生たちの制作で、どう活かされていくのでしょうか?
とても楽しみです!!

堀井さん、金谷さん、市村さん、素敵なお話をありがとうございました!!

 

投稿:島田(企画広報部事務室)