和歌山県橋本市の北西端部に位置する嵯峨谷生活圏(浦窪と上垣内の2つの集落)は、20世帯約60人で人口減少や高齢化の進む地域です。
今回、和歌山県、橋本市、地元の嵯峨谷縁の会と大阪芸術大学が、伝統行事の衰退や高齢化による担い手不足を食い止めるため連携していくことになりました。「嵯峨谷縁(えにし)の会」のえにしとは、「縁故、ゆかり」という意味で、これまでもこの地域に居住する本学卒業生などにより、和歌山県の無形民俗文化財「神踊り」の保全や、地域づくりに取り組んできましたが、この度の″山″官学連携により更なる関係者相互の交流を深め、継続的な交流になればと考えています。
9月9日(水)橋本市役所において、和歌山県、橋本市、地元の嵯峨谷縁の会と大阪芸術大学の四者による″山″官学連携 締結式が開催されました。本学からは、副学長 塚本 英邦 先生、放送学科教授 木村 正彦 先生(橋本市在住)、桝田 幸宏 事務局長が出席しました。
今回、″山″官学連携と名付けたのは、嵯峨谷は橋本市の中でも代表的な山村地区であり、地域、行政、大学が一つになり活動していきたいという意味を込めたと橋本市の担当者は言っておられます。
締結式の後、出席された和歌山県伊都振興局 局長 南木 芳亮様、橋本市長 平木 哲朗様、嵯峨谷縁の会 会長 吉田 耕平様より挨拶があり、今回、大阪芸術大学の若い学生や先生方に協力してもらうことで、嵯峨谷生活圏が変わっていくことに非常に期待していると話されていました。
また、副学長の塚本先生からは、学生時代から社会に出て活躍しいほしい。成長はキャンパスだけではない。コロナに負けずに完成させてほしいという励ましがありました。
今後、放送学科の学生が室町時代から続く「神踊り」や、嵯峨谷の日常生活のドキュメント・ドラマの制作、デザイン学科の学生が案内板整備、野外舞台の制作など協力していくことになります。
ぜひ、皆さんも嵯峨谷を訪ねてみてはどうでしょうか。
(報告者 就職課 川村良広)