現在、大阪芸術大学芸術情報センター1階展示ホールでは、所蔵品展 「時代をみつめる眼―アンリ・カルティエ=ブレッソン」―大阪芸術大学所蔵の「自選コレクション」全411点から、その魅力を読み解く― を開催しています。
アンリ・カルティエ=ブレッソンは、1908年にフランスで生まれ、愛用のカメラ”ライカ”を手に世界中を回ったカメラマンです。
1973年頃からは、写真ではなく絵画に専心するようになるのですが、その頃に自身の写真作品の集大成とも言える「自選コレクション」を作成しています。
大阪芸術大学には、1977年に教育資料として所蔵されました。
そして1978年、当時大阪・阿倍野にあった大阪芸術センターにおいて「カルティエ=ブレッソン展」を開催しコレクション全作品を展示。
テープカットには、ブレッソン本人も出席されたそうです!
当初は385点の作品で構成されていましたが、ブレッソン自身による若干の作品追加・差し替えがあり、1991年に現在の411点の構成になりました。
1991年に東京と大阪(本学内)で全411点による展覧会が開催されており、その後は2004年に3期に分けて全点を、2006年にサントリーミュージアム天保山で全点一挙紹介の展覧会を行ってきました。
2008年以降は、毎年テーマを変え、約80点ずつを展示して展覧会を行っています。
私も、ブログを担当してから毎年ブレッソン展を取材していますが、全作品を見たことはまだありませんでした。
今回は、10年ぶりに全411点の作品を見ることができる展覧会です!!
前期はヨーロッパの国を撮影した作品を中心に222点、後期はアジアやアメリカなどの写真とポートレート作品189点を展示します。
さっそく会期初日に展示の様子を見てきました♪
まずは、ブレッソンの出身地であるフランスから始まり、
スペイン・ポルトガル
ドイツ
スイス・オランダ
ルーマニア・ユーゴスラヴィア・ハンガリー・ギリシア
イギリス
アイルランド
ソ連と、
各国を巡るように展示されています。
(※撮影当時の国名で記載しています。)
ブレッソンは元々画家を志していたこともあり、構図を重視して撮影された作品が特徴的です。
歩行者の人影を効果的にとらえた作品は、意図せず生まれた一瞬のイメージであるにも関わらず、まるで計算して人を配置したかのよう!
また、フランス人らしいユーモアも作品に表れています。
背景の絵と手前の人物が、偶然同じような表情をしているのを面白おかしく撮影した作品などは、見ると思わずクスッとしてしまいます。
みなさんもぜひ、前期・後期両方お越しいただき、ブレッソンのコレクションの全貌をご覧ください♪
所蔵品展 「時代をみつめる眼―アンリ・カルティエ=ブレッソン」
―大阪芸術大学所蔵の「自選コレクション」全411点から、その魅力を読み解く―
前期:2016年10月3日(月)~10月25日(火)
後期:2016年11月9日(水)~11月19日(土)
開館時間 11:00 ~ 18:30
休館日 日曜日、祝日、および10月15日(土)
会場 大阪芸術大学 展示ホール(芸術情報センター1階)
★ギャラリートーク
10月20日(木) 12:40~(30分程度)
講師:飯沢耕太郎(大阪芸術大学写真学科教授)
参加費無料。当日会場にお集まりください。
投稿:島田(企画広報部事務室)